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無暖房住宅は”無暖房”じゃありません

2009 - 05/26 [Tue] - 20:24

日本は才能が育たない国といわれています。
大学の偉い先生も、所詮は生身の”人間”です。
そこに素晴らしいアイデアを持った新人が出てきても、
保身のために才能を潰すこともしばしばです。
そこで若き研究者は外国に研究の場を求めるのです。
いわゆる【頭脳流出】ってことですね。

またこんなこともあります。
全く同じことをいってるのに、日本の研究者がいっても評価しない。
それどころか馬鹿にさえします。
ところが外国人がいったらどうでしょう?
手のひらを返したように大絶賛します。 ホント、外国人に弱いんですね(=_=)

いつまでも泣かず飛ばずだったのに、
外国で評価されたとたんに大ブレーク……
そんなアーティストも珍しくないでしょ?

新しい革新的な発想が正しく評価されない国――それが日本というお国柄です。

日本には Q1 住宅という運動があります。
その技術的な指導者は鎌田紀彦先生(室蘭工業大学)ですが、
先生のお考えは新木造住宅技術研究協議会のサイトでご覧ください。

Q1 住宅の方法論は【熱損失の削減】と【日射熱の取得】が2本柱です。
まず【熱損失の削減】のポイントは、
躯体からの熱損失、②窓の熱損失、③換気の熱損失を減らすことです。
躯体からの熱損失を減らすには断熱性能をUPさせ、
換気の熱損失を減らす切り札は熱交換型換気の導入です。

一方、【日射熱の取得】のためには、
建築的なデザインが重要となります。
いわゆる”デザイナーズハウス”みたいな軟弱な思想じゃなく、
合理的な熱計算に基づいた設計力が要求されます。
窓をいたずらに多くとるのは×
冬の日射取得と夏の日射遮蔽を計算し、
できるだけ家の南側に窓を集中させます。

ここでも”受動的な太陽利用”の手法をとっているわけで、
Q1 住宅とはパッシブハウスに他なりません。

ここまで読んであれっ?って感じたはずです。
そうです!
昨日紹介したスウェーデンの建築家ハンス・エークさんの考え方と瓜二つなんです。
しかし、世間の扱いは対照的――
エークさんは国家的プロジェクトに活躍の場を与えられ、
鎌田先生は民間のNPO法人を指導しながら草の根運動で奮闘されています。  
全く同じことをいっているのに、
エークさんには日本人まで大喝采ですからね~ 変な国だよね

エークさんに刺激され、ここ数年無暖房住宅という言葉が氾濫しだしました。
それではみなさんに質問です。
無暖房住宅という言葉でどんな家を想像しますか?

暖房費のかからない家でしょ(?_?)

そう思うのが当然ですよね。
でもそれは正しくないんです。
それをご説明しましょう

家の熱損失係数(Q値)内外温度差(⊿T)の関係を、
坂本雄三先生(東京大学大学院)がわかりやすくまとめています。
そこで今回も、先生の【グラフ】を活用させていただくことにしましょうm(__)m

熱損失係数と内外温度差の関係

先生は【内部で発生する熱量】を5W/㎡と見積もっています。
晴れた日の日射取得を15W/㎡と見積もり、
2つを合計した【日射で得る熱量+内部で発する熱量】は20W/㎡になります。

この【グラフ】を使って、
冬の日平均気温が0℃の場合の無暖房住宅を考えてみましょう。
札幌の1月の日平均気温が-1℃です。
仙台になると1.5℃となります。
ということは、寒冷地での無暖房住宅ということになります。

図をクリックすると拡大します
無暖房住宅Ⅰ地域

Ⅰ地域の【次世代基準】が求める熱損失係数(Q値)1.6 です。
この場合、晴れた日でも室温は12.5℃までしか上がりません。
そこで室温20℃にするには、残りの7.5℃分の熱量を補ってやる必要があります。
これが暖房というわけですね。

ところが熱損失係数(Q値)1.0 になるとどうでしょうか?
【日射で得る熱量+内部で発する熱量】だけで室温は20℃になります。
そうなれば暖房で熱量を補ってやる必要はないわけで、
これが無暖房住宅というわけです。

ただし、これはあくまでも”平均的な気象条件”で考えたシュミレーション。
実際にはもっと暖かい日もあるでしょう。
反対に冷え込む日もあるはずです。
暖かい日は特に問題ないのでしょうが、
冷え込んだ日には Q値=1.0 の家でも肌寒さを感じることになります。

さらに、あくまでも晴れた日の日射取得がバッシブハウスの大前提です。
しかし毎日晴れるわけじゃ~ない! そんなの当たり前だよね
するとお天道様の見えない日にも肌寒さを感じることとなります。
それならいっそのこと……

性能UPして【内部で発する熱量】だけで暖まる家にしちゃえばOK……かな

確かに、熱損失係数(Q値)0.25 にしてやれば、
理論的には【内部で発する熱量】だけで室温が20℃になります。
そうなればその日のお天気に左右されることはありません。

でもね~、そんな家大変ですよ。
そこまで”徹底”しちゃうと、
下手に日射熱を取得しようものなら一気に室温が跳ね上がります。
家電製品の使いすぎにも要注意!
何より人間自身が”発熱体”でしたよね?
ということは、お客様が来ただけでも室温が上がる。
小さなお子さんが元気に遊び回ったら”熱気”ムンムンです。
こんな家は”じゃじゃ馬”のようで、扱いづらいったらありゃしない(>_<)

そこで、無理にパーフェクトな無暖房住宅を求める必要はありません。
ちょっと低めの Q値=1.0 程度にしておいて、
気温が下った日や曇りや雪の日には補助暖房で暖房してやる方がbetterでしょう。
自然だけに100%頼るのは”でこぼこ”が多すぎて安定しないから、
+α を人工の力で補った方が扱いやすい――ってことです。

そもそも無暖房住宅は、
外国では【house without heating】と呼ばれています。
直訳すれば大掛かりな暖房機(heating)のいらない住宅という意味です。
決して暖房の全く必要ない住宅という意味じゃ~ないことに注意が必要です。
あくまでも超低エネルギー住宅(ultra-low energy house)が基本コンセプトなんです。
でもそれなら……

無暖房住宅は Q1 住宅と同じ――じゃないですか?

それなら Q1 っていえばいいのにね~

おそらく、単に宣伝効果を考えてのことなんじゃないでしょうか?
Q1 といってもお客様にはわかりづらいでしょ?
それよりも「暖房しなくても暖かい家」って宣伝した方が断然インパクトがある!
だから無暖房住宅っていいたがるんでしょうね。

しかし、それは売り手側本位の発想です。
お客様には誤解を招きかねません
だってお客様は「いっさい暖房しないでも暖かい家」って信じて建てるわけでしょ?
そのために大切なお金を”投資”するわけでしょ?
それが天候次第で補助暖房も必要だなんてなったら……

話が違うじゃない(・へ・)

お怒りになるのはご尤もですし、
訴訟にまで発展したケースもあると聞いています。
だから、安易に無暖房住宅なんて呼ぶのは慎むべきだと思います。

それにもかかわらず、ここ数年 Q値=1.0以下 という広告がやたら目立ちます。
北海道のような寒冷地で昔からコツコツやってきた業者さんなら話は別。
ところがⅣ地域の建売業者までそんな広告を出しているのを目にする――
そんなハイスペックの家が簡単にできないことは、
昨日紹介したイエテボリの実験住宅の例をみれば明らかでしょ?
今まで高断熱住宅をけなしてきた業者が、
1~2年でお手軽にできちゃう代物ではないんです。 
それに……

Ⅳ地域で闇雲に熱損失係数(Q値)を上げるのは考えもの

熱損失係数(Q値)は正しく活用しないととんでもないことになります。
だって、Ⅳ地域には高温多湿の夏 があるのを忘れちゃいけません!!!

明日は温暖地の”無暖房住宅”を考えましょう


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