世界でたった一つしかないあなただけの家  FPだからできる夢の大空間

  「FPの家」槻岡建設のナビゲーター   トップページ > スポンサー広告> 石油ピーク > 太陽電池はもっと安くなる! 色素増感太陽電池に注目  

スポンサーサイト

-- - --/-- [--] - --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

太陽電池はもっと安くなる! 色素増感太陽電池に注目

2009 - 07/13 [Mon] - 19:33

こんにちわ。
しょっぱなから質問です。
これ何だと思いますか?

太陽電池-シリコン

答えをいうまでもないでしょうが、シリコン太陽電池ですね。
屋根に載せている家が増えてきたので、もうすっかり”有名人”になりました。

ではもう1枚。
次の写真は何でしょう?
太陽電池-色素増感

実は、これも【太陽電池】です。
ただし、シリコン太陽電池ではありません。
シリコンは”石”のように硬いですから、こんな具合にぺなぺなと曲げられません。
これは色素増感太陽電池というものです。
英語でいうと【Dye Sensitized Solar Cell】、DSCと略されます。

太陽電池(太陽光発電)は、代替エネルギーの一翼を担う発電として期待されてます。
ところが、なかなか普及が進まない。
その最大の原因は価格がめちゃくちゃ高いからです。
シリコンの製造・加工には大量のエネルギーが必要で、
しかも大がかりな製造設備が必要です。
作れるのはごく一部の大企業だけ。
そこで、思ったように【低コスト化】が進まないんです。

太陽光発電の発電コストは45~65円kWhといわれています。
ただし新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の資料を見ると、
2007年の発電コストは30円/kWhとなってます。
そんなにコストダウンが進んだのかなとも感じますが、
もしそうだとしても家庭用電気料金(23円/kWh)をまだ上回っています。
ということは……

電力会社から電気を買う方がお得――っていうことでしょ?

そこで太陽光発電を普及させるには、
やれ補助金、やれ固定価格買取なんていう制度で後押ししてやんなくっちゃならない。
でも、それって要は”国民のお金”で補填してるだけなので、
太陽光発電の発電コスト自体が低くなっているわけじゃ~ありません。
高い電気っていうことには変わりないんです。
そこで太陽光発電の普及を加速させるには……

低価格化が最大の課題――そういっても良いでしょう。

太陽光発電を2030年までに主要なエネルギーの一つとして普及させるため、
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は”戦略”をまとめています。
それが、2004年に発表された『太陽光発電ロードマップ(PV2030)』というもの。
その中にこんな【図】が紹介されています。

図をクリックすると拡大します
NEDO(PV2030)

これによれば2010年までに製造コストを100円/Wまで下げ、
早急に家庭用電気料金くらいの発電コスト(23円/kWh)を達成します。
2020年までには75円/Wを実現。
これで発電コストは業務用電気料金に匹敵する14円/kWhまで下ります。
そして2030年には製造コストはたった50円/W!
ここまでいくと、ほぼ火力発電所の発電コスト(7円/kWh)に並びます。
いわば、
現在私達が使っている電気の”原価”なみの安い電気になるってことです。

さらに、太陽電池を取り巻く環境の変化に応じて、
NEDOは改訂版『太陽光発電ロードマップ(PV2030+)』を先ごろ発表しました。
『PV2030+』ではタイムスパンを2050年まで拡大延長し、
上記の目標を前倒しして達成するよう修正されています。
太陽電池の開発・普及が加速してきた現状を踏まえての修正でしょう。
ちなみに、
『PV2030』の概要こちら『PV2030+』の概要こちらでご覧いただけます。

今後、新しい太陽電池の登場に要注目です!
ゆくゆくは現在の5分の1以下の製造コストを目指しています。
こうした低価格太陽電池の”主役”として期待されているニューフェースが、
今日紹介する色素増感太陽電池なのです。

色素増感太陽電池の歴史は意外に古く、
1976年に坪村宏先生(大阪大学)が製作したものが最初といわれてます。
ホンと、”太陽電池”と日本人の関わりって深い!
ただ変換効率が1%以下と低かったため、開発は一時スローダウンしました。

そして1991年、再び色素増感太陽電池が脚光を浴びることになります。
グレッツェル(Grätzel)先生(ローザンヌ工科大学)の開発した色素増感太陽電池が、
10%という高い変換効率を叩き出したんです。
これはすでに実用化されている、
薄膜型(アモルファス)シリコン太陽電池に匹敵する性能です。
この驚異的な性能を可能にした”新素材”が酸化チタンでした。

その仕組みはいたってシンプルです。
透明導電性膜を付けたガラス基盤に酸化チタンを塗布して焼結します。
ただし、酸化チタンだけでは十分な光エネルギーを吸収できません。
酸化チタンが吸収するのは近紫外線だけですから、
太陽光のわずか5%しか利用できないんです。

そこで酸化チタンに変わって幅広い波長の光を吸収し、
集めたエネルギーを酸化チタンに渡す【増感色素】を利用します。
これが色素増感という作用であり、
その仕組みを利用することから【色素増感太陽電池】と呼ぶわけです。

さらに、グレッツェル先生はもう一ひねり加えました。
酸化チタンの結晶板に増感色素を塗っただけでは、
十分な光エネルギーが伝わらず変換効率も上がりません。
そこで酸化チタンをナノサイズの多孔状にしました。
こうすることで、実効表面積は基盤面積の1000倍以上に達します。
その酸化チタンを増感色素で染め上げれば、
酸化チタンと増感色素の界面も見かけの1000倍となるでしょ?
つまり活性炭やゼオライトのような多孔構造にすることで、
実用に耐え得る高い変換効率が実現できたんです。。

それでは、その仕組みを【図】を使って説明しましょう。

色素増感太陽電池-1

  1. 光が当たると増感色素が電子( e- )を放出します
  2. e- が酸化チタンに移動します
  3. エネルギーを吸収した酸化チタンから e- が弾き出されます
  4. 外部回路を通って e- は対極に移動します
  5. e- は電解液中の三ヨウ化物イオン( I3- )に渡されます
  6. 増感色素はヨウ化物イオン( I- )からe- を受けとり元に戻ります

こうして e- がぐるぐる循環して電流が流れるわけですが、
この仕組みもやっぱり酸化チタンの光触媒作用の応用です。
ここでは酸化チタンは外部回路を通じて三ヨウ化物イオンに e- を渡します。
つまり【還元】するわけですね。
一方、増感色素から e- をもらって元に戻ります。
こちらは【酸化】です。
これって、葉緑体の光化学反応こちらこちら)にそっくりじゃありませんか?
増感色素が「アンテナクロロフィル」の役割を果たし、
中心の「クロロフィルスペシャルペア」を酸化チタンと考えればいいんです。
そこで……

色素増感太陽電池は最も光合成に近い太陽電池――って呼ばれてます。

もちろん、全く同じじゃ~ありませんよ!
植物の光合成では、NADPHやATPを合成することで化学エネルギーに変換します。
不足する e- は水を分解して補充してましたよね?
これに比べて色素増感太陽電池では、
閉鎖回路で e- を循環させながら電気エネルギーに変換します。
太陽の光エネルギーを利用する方法は違いますが、
【酸化反応】と【還元反応】の連鎖で成り立ってる点では全く同じ。

色素増感太陽電池-2

現在の色素増感太陽電池は、基本的には全て同じ構造です。
グレッツェル先生の方法が、今のところ一番効率がいいみたい。
そこで、色素増感太陽電池のことをグレッツェル電池ともいいます。
しかし、その基本特許が2008年に切れました
今後は……

各メーカーが競って色素増感太陽電池の商品化に乗り出す

実際、”魅力的な商品”が次々に発表されています。
その一つが、フィルム型太陽電池です。
ここでは宮坂力先生(桐蔭横浜大学)が、
昨年の「PV-EXPO」に出品したものを紹介しましょう。
ちなみに、宮坂研究室のHPはこちらです。

色素増感太陽電池の【図】を見ていると、
いかにも大がかりな”装置”のように思えるでしょ?
しかし、実際の酸化チタン膜と電解液の”厚さ”はたかだか数十μmに過ぎません。
厚みのほとんどはガラス製の透明電極の厚さです。
そこで薄いプラスチック(ポリエチレンテレフタレート/PET)製の電極を使えば、
と~~~~~っても薄い太陽電池ができます。

ただしプラスチックは熱に溶けてしまいますから、
酸化チタンを高温で焼結するわけにいきません。
そこで酸化チタンを含んだ”ペースト”を作り、
プラスチックフィルムに薄く塗布する方法が開発されました。
これを150℃以下で加熱乾燥させれば酸化チタン電極ができます。
後の構造は全く同じ。
2枚の電極に電解液を封じ込めれば、色素増感太陽電池の完成です。

薄いプラスチックフィルムを使っているので、
その厚さはナンと 0.5mm しかありません。
これが最初に紹介した”ぺなぺなの太陽電池”の正体です。
ただ性能は若干下ってしまいますが、それでも約7%の変換効率!
移動用モバイル機器の電源として利用することを想定しているようです。

しかも、凄いのはその薄さだけじゃありません!
”ペースト”っていうのはインクみたいなものですから、
この方法だと既存の印刷技術をそっくりそのまま応用できるんです。
しかも構造もいたってシンプル。
キットさえ揃えれば子供だって簡単に作れちゃうほどです。
ということは、つまり……

シリコン太陽電池のような大がかりな設備はいらない――ってこと。

シリコン太陽電池の10分の1なんていう超破格値すら、
決して夢物語ではないそうです。 凄いでしょ?
太陽電池が”庶民価格”で手に入る時代は、
もうすぐ確実にやってきます。

ただし、
フィルム型太陽電池をこのまま屋根に載せるというのは無理でしょう。
孤独な屋根の上で何十年も太陽に照らされ続けるという、
過酷な条件に耐えられるのはシリコン太陽電池だけかもしてません。
しかし色素増感太陽電池の登場は、
これまでの”常識”を覆す可能性を秘めています。
シリコン太陽電池と競合するのではなく、
シリコン太陽電池ではできなかった利用方法が拡大するかもしれない……

色素増感太陽電池は、とても大きな可能性を秘めています。
太陽光のエネルギーを手に入れる方法も多様化していくでしょう。
そして何より、安いっていうのが最大の魅力ですよね

そこで明日は、
これまでとは一味違う太陽光発電を考えてみましょう。


猫マーク ブログランキングに参加しています。
 ポチッとしていただければ感謝です。

 人気ブログランキングバナーにほんブログ村 猫ブログ ノルウェージャンフォレストキャットへ

■ 過去の記事を検索する方法のお知らせ

『月別アーカイブ』、もしくは『カテゴリー』をクリックすると、
最初に一覧が表示されるように改造しました。
タイトルをクリックすると、該当する記事に移動します。
これまで書いた過去の一覧を見たい方は、
『全記事表示』をご利用下さい。

読みやすいブログになるよう、
これからも少しづつ手を加えていきます。

スポンサーサイト

コメントの投稿





管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://fptsukioka555.blog86.fc2.com/tb.php/222-49280d7a

 | HOME | 

プロフィール

fp-tsukioka

Author:fp-tsukioka
群馬県の「FPの家」施工会社
店舗・工場・公共工事の施工もします

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

最新記事

全記事表示

月別アーカイブ

カテゴリ

最新コメント

最新トラックバック

いらっしゃいませ

検索フォーム

リンク

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。