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見える熱と見えない熱-顕熱と潜熱-

2009 - 07/24 [Fri] - 23:53

今日は降ったり晴れたりの天気で、
湿気でムンムンするような1日でした。
そのせいでしょうか?
家の隣に建っている【7-11】が”真っ白”になってました。

結露

透明ガラスのはずなのに、お店の中が全然見えません。 凄いです
冬や梅雨の結露が問題となることが多いのですが、
条件さえ揃えば、真夏だって”立派”に結露する何よりの証拠です。
まして、最近は冷房で冷やすのが当たり前。
湿度=水蒸気への備えはゆめゆめ怠るべきではありません。

本題です。
昨日の話しの中で、湿り空気線図というものを紹介しました。
再びこれを使いましょう。

図をクリックすると拡大します
エンタルピー

【図】の左上に各pointのデータが載っています。
念のため、各pointの条件をおさらいしておきましょう。

  【1】→→→温度35℃、相対湿度50%
  【2】→→→温度28℃、相対湿度75%
  【6】→→→温度28℃、相対湿度55%

【1】と【2】の絶対湿度は約0.018kg/kgで、
【6】は0.013kg/kgとなります。

いろんな数字の下の方に「比エンタルピー」という項目が見えます。
【enthalpy】とは、一言でいえばエネルギーのことだとお考えください。
建築の場面では空気中に含まれる全熱量をエンタルピーと呼んでおり、
これを単位質量=1kg当たりに換算した値が「比エンタルピー」です。

家の中の空気にも、エネルギーがぎゅっと濃縮されています。
それが(heat)というものであり、
家の中の温度が上下するのも熱が移動するからです。
非常に単純化して考えれば、
冷房というのは空気の熱を”奪う”という行為に他なりません。
そのためには、電気というエネルギーが必要となるわけです。
【補足】
厳密には、熱=エネルギーではありません。
エネルギーが移動する際には様々な姿をとります。
光もエネルギーの移動形態ですし電気も然りです。
熱もその一つということで、
エネルギーが伝導・放射・対流という3様で移動する姿を熱と呼ぶわけです。


具体的に考えてみましょう。
【1】の空気が【2】に変化したということは、
差し引き”7℃分の熱”を吐き出したということです。
それでは、いったいどれくらいの熱が失われたでしょうか?

【1】のエンタルピーは「19.29kcal/kg」です。
本来なら国際単位系(SI単位)を使う方が好ましいのでしょうが、
ここでは旧単位のカロリーで表示しておきました。
換算する場合は、1cal≒4.19J(ジュール)となります。
同様に【2】のエンタルピーは「17.65kcal/kg」ですから……

  19.29(kcal/kg)-17.65(kcal/kg)=1.64(kcak/kg)

「1.64kcal/kg」の熱が失われたことになります。
ちなみに、
空気1kgを1℃変化させるのに必要な熱(比熱)は約0.238kcalです。

  0.238(kcal/kg・℃)×7(℃)≒1.67(kcal/kg)

ちゃ~んと計算が合うでしょ?
【1】→【2】の変化で温度が7℃下るということは、
これだけの熱を失っているということを意味します。

それでは同様に、【2】→【6】に変化する場合を確認しましょう。
【2】のエンタルピーは「17.65kcal/kg」、
そして【6】のエンタルピーは「14.67kcal/kg」です。
これを引き算すれば……

  17.65(kcal/kg)-14.67(kcal/kg)=2.98(kcak/kg)

これだけ温度が下った……あれ? 変ですね。
【2】→【6】への変化では温度は下っていません
同じ28℃のままなのに、大量の熱が失われています。
いったいぜんたい、この”熱”どこから来たんでしょうか?

そこで【2】→【6】に変わるとき、何が変わったか考えてください。
縦軸の変化ですから、縦軸の値が変わったということでしょ?
そして縦軸が表示しているのは絶対湿度――
つまり、絶対湿度が小さくなることで吐き出した熱だったんです。

それでは、【絶対湿度】とは何ですか?
昨日お話しした通り、空気に含まれる水蒸気の絶対量でしたよね?
ということは、
水蒸気を減らすことに要したエネルギーと考えても良いわけです。
でも、不思議不思議(?_?)

熱が減ったのに、どうして温度は下らないのでしょうか?

ここで話題を変えましょう。
0℃の水が持っている熱は「0kcal/kg」です。
水1kgを1℃変化させるのに必要な熱は、ズバリ1kcalです。
【カロリー】はこれが基準ですから、
水のことを考える場合には旧単位の方がわかりやすいのです。

さて、水をどんどん熱していきましょう。
100kcalの熱を与えれば、水1kgが100℃になります。
0℃から100℃まで温度が上昇したということです。
引き続き熱を加えるとどうなりますか?
水は沸騰して水蒸気になります。
つまり、液体から気体に変化するわけですね。

ここで質問、このとき温度は何℃上昇しますか?

答えは、「変化しない」です。
正確にいえば、全ての水が水蒸気に変わるまで変化しません。
100℃の水は100℃の水蒸気に変わるのです。
その変化を起こすために熱が消費されたということで、
この熱を気化熱と呼びます。

顕熱-潜熱

100℃の水が100℃の水蒸気に気化する際には、
周囲から約540kcal/kgもの熱を奪います。
ただしこの熱は”状態変化”に用いられるため、
水(もしくは水蒸気)に温度の変化はいっさい起こりません。
熱=温度と思ったら大間違いなのです。

表に現われない”潜んでいる熱”という意味で、
こうした熱のことを潜熱と呼びます。
これとは対照的に、温度計の変化に”顕れる熱”は顕熱といいます。
そして潜熱と顕熱を合算したものが全熱で、
これが即ちエンタルピーとなるわけです。

水から水蒸気への気化は100℃でなくても起こります。
汗が水蒸気になる現象もその一つで、
気化するために大量の熱を必要とします。
この場合は【沸騰】ではなく【蒸発】ですから、
気化に要する熱を蒸発熱と呼ぶ場合もあります。
エクリン腺から分泌された水が気化する際に、
その蒸発熱が奪われるので身体がクールダウンされることは誰でも知ってる。

ところで。
水蒸気が水に戻るときにも熱の移動が発生します。
気化とは逆に、この場合は水蒸気から熱が放出されるわけですね。
これを【液化熱】といい、その熱量は気化熱と等量になります。 熱の移動が逆になります

ここで元の話に戻りましょう。
【2】→【6】への変化で空気1kg当たり約0.005kgの水蒸気が失われました。
水蒸気が結露して水になるということは、
周囲に液化熱を放出するということに他なりません。
30℃のときの液化熱(気化熱)は約580kcal/kgですから、
その分、空気の持つエンタルピーは少なくなる……

  580(kcal/kg)×0.005(kg/kg)=2.9(kcal/kg)

先ほどの数字と比べてみて下さい。
ちゃ~んと熱収支が合ってるでしょ?

ところで、この熱はどこに消えたんでしょうか?
室内に出してしまえば家の中の温度が上がってしまいます。
除湿機の場合がまさにそのケースで、
湿度が下る一方で室温が上がることになります。
でもエアコンは違う!
水蒸気を水にして外に捨ててくれるので【絶対湿度】が下ります。
そしてそのとき発生する液化熱もしっかり外に捨てているのです。
そのおかげでジメジメしていた家の中がカラッとし、
それでいて室温は上げません。
痒いところに手が届くような見事な働きっぷり。
エアコンはとっても偉いのです。

最後に、ここまでの話を整理しておきましょう。
「35℃-50%」の空気を「28℃-55%」に変えるためには、
4.62kcal/kgものエネルギー(熱)が必要です。
この内……

  空気温度を下げるために要したエネルギーが1.64kcal/kg
  絶対湿度を下げるために要したエネルギーは2.98kcal/kg

この全ての”仕事”をエアコンがしてくれたとすれば、
エアコンの消費エネルギーの65%は除湿に使われているということです。
やっぱり、エアコンは”除湿機”でしょ?

熱には”見える熱”と”見えない熱”があります。
温度とは”見える熱”であり、湿度とは”見えない熱”です。
温度しか見えない、あるいは見ようと努力しない業者には、
”見えない熱”である湿度の重要性がわかりません。
無垢材や珪藻土を使えば調湿効果がある――その程度でいいのかな?

いえいえ、湿度はそんなに生易しい相手じゃありません。
温度を下げるのなんか楽チンですが、
湿度を下げるのはとても難しいのです。

では、湿度を下げやすい家とはどういう家でしょう?
それを考えるのは、来週のお楽しみです。



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