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化学物質で生じる脳の過剰な興奮

2009 - 09/07 [Mon] - 23:43

温室効果ガスに関するニュースが駆け巡ってます。
民主党のマニュフェストには、
2020年までに1990年比25%削減と謳っていましたが、
この方針を堅持すると明言したようです。
さっそく経済界からは批判の声が上がっていますが、
反対に”エコ・エコノミー”を後押しするって歓迎する声もあるのでは?

住宅業界にも大きな地殻変動が起こって欲しいですよね!
いつの間にか長期優良住宅や太陽光発電に注目が集まっちゃってますが、
基本の省エネ性能がもっと重要視されるようになって欲しいです。
新築住宅の【次世代基準】義務付けくらいはすぐにでも実施できるのでは?

いずれにせよ、
国民は民主党のマニュフェストを支持したわけです。
今さら経済界がごちゃごちゃ駄々をこねるな!――そう感じます。

さて、金曜日の続きです。
10ppmのフェニルエチルアルコール(PEA)を嗅ぐとどうなるか?
【対象群】と比較して【MCS群】では前頭葉が興奮する割合が高い。
これは匂いに過剰反応する結果ではないか?――というのが前回のお話でした。
比較しやすいように、
10ppmのPEAを吸引した場合のグラフをもう一度掲載しておきます。

MCS-1

これに対して、トルエンを嗅いでいただいたときの反応を紹介することにしましょう。
実験では5ppb、10ppb、25ppbのトルエンを吸ってもらい、
このとき脳のどこが興奮するかを functionalMRI で調べました。
ちなみに室内濃度の指針値は70ppb(260μg/㎥)ですから、
通常では人体に有害な作用など生じないと思われる極めて低い濃度です。
【MCS群】と【対象群】で最も顕著な違いが生じたのは、
最も濃度の高い25ppbのトルエンを吸引した場合。
そのとき脳内で興奮する部分は……

MCS-2

トルエンのケースで注目していただきたいのは視床です。
【対象群】だけでなく、【MCS群】でも全く反応していません。
25ppbというのは10ppm(10000ppb)のわずか400分の1の濃度。
いくら匂いに敏感な【MCS群】でも、
ここまで低濃度だとさすがに匂いとして知覚していないことを伺わせます。

ところが、脳は興奮しています。
興味深いことにPEAのときよりも、
【MCS群】と【対象群】により顕著な差が生じているのです。
脳の興奮の仕方も違っており、
トルエンの場合には大脳の広範囲が興奮します。
また小脳が興奮するのも特徴的ですが、
小脳が嗅覚に関与するとは考えられません。
視床が興奮しない点と考えあわせて、
トルエンが脳に起こす興奮が嗅覚過敏とは違う現象だということを伺わせます。

ここで、トルエン中毒について考えてみましょう。
トルエンは中枢神経に影響を与えることが明らかになっています。
動物に高濃度のトルエンを暴露させた実験では、
脳内の化学物質濃度が上昇することが確認されている。
具体的にはドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンという神経伝達物質で、
1ヶのアミノ基(-NH2)を有することからモノアミン伝達物質と総称されています。
その中から、【下図】に紹介するのはセロトニン神経です。

セロトニン神経系

セロトニンの正式な化学物質名は「5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)」といい、
体内で必須アミノ酸のトリプトファンから生合成されます。
六角形と五角形がくっ付いた化学構造を【インドール環】と呼びますが、
これを基本骨格とするインドール化合物の仲間です。

セロトニンを合成する神経細胞は脳幹の縫線核に散在していますが、
脳にとっては中脳の正中縫線核と背側縫線核のセロトニン細胞が重要です。
ここから、脳の至る所に投射していることがわかると思います。
なによりご注目いただきたいのは、
【MCS群】の脳が興奮する部分と見事に一致していませんか?

セロトニン神経とノルアドレナリン神経は小脳にも投射しますから、
これで小脳が異常興奮する理由も説明できます。
小脳は歩行制御に関与していますから、
トルエン中毒になると小脳性の運動失調を起こします。
歩く際に躯幹が前後左右にぶれる千鳥足歩行となり、 お酒に酔ったときと同じ
平衡感覚にも障害を生じるのです。

ただし【MCS群】の中脳では興奮が確認できません。
ということは、モノアミン自体が過剰分泌されているわけではなさそうです。
そこで思い出していただきたいのが……MAOです。
【MAO】とは Monoamine Oxidase の略で、
モノアミン化合物を脱アミノ・酸化するモノアミン酸化酵素です。
ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンもモノアミンですから、
【MAO】によって酸化されて不活性化します。
先日【図】で紹介したのはドーパミンとノルアドレナリンですが、
セロトニンも【MAO】で代謝される点は同じです。

そして、トルエンはMAOの働きを阻害するMAO阻害剤でした。
ということはモノアミンの分解・不活化が邪魔され、
脳内のモノアミン濃度が高くなる理由がわかるでしょ?
喩えるならば、こういうこと。
収入は増えないけど、支出を抑えたので貯金が増えるようなものとお考えください。

こうした点を踏まえれば、
【MCS群】が低濃度トルエンで脳の過剰興奮を起こす原因が見えてきます。
恐らく、【対象群】に比べてMAOがより強く阻害されるのでしょう。
そのために脳が一気に興奮し、
中でも情動を司る進化的に古い大脳皮質が活性化すると思われます。
その結果、鬱から一転して攻撃的な躁に遷移する。
これがキレるという状態です。

私の家内は、職業的に毎日高濃度のトルエンを吸っていました。
普段は幽霊のように生気が失せているくせに、
いったん興奮すると人が変わったように変貌したものです。
手に持っている包丁を振りかざし、
「ぶっ殺してやる」とすごまれたことも一度ではありません。
脳の中の神経伝達がおかしくなると、
虫一匹殺せないようなか弱い人間を”鬼”に変えてしまうのです。

化学物質過敏症(MCS)やシックハウス症候群(SHS)の原因となるのは、
単に精神的ストレスだけではありません。
それ以上にトルエンのような中枢作用のある化学物質の影響が重要で、
相澤好治先生(北里大学)もこう推論しています……

MCS患者においては匂いの感受性が高まり興奮が伝導することで症状が出現するというよりはトルエン自身に対する感受性が亢進し、微量なトルエンの暴露により嗅覚神経路を超えた範囲の脳で興奮が起こったとも考えられる。

しかし、症例数がまだまだ少ない。
そこで「まだ想像の域を超えないが」という但し書きが付けられていますが、
個人的にはMCSSHSの核心に迫る”仮説”だと感じています。

それでは、どうしてトルエンに対する感受性が高まってしまうのか?
いいかえれば、どうして【MAO】がより強く阻害されてしまうのか?
その原因を理解するには、
薬物中毒の生じるメカニズムを知ることがとても参考になります。
そもそもトルエンは、
”薬物の入り口”といわれるシンナー(有機溶媒)の主成分としても有名です。
それを考えれば、
MCSSHSと薬物中毒に関連性があっても不思議ではない。

この続きは次回にしましょう。
トルエンによって脳内に生じる変化を大胆に推理します。



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