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シックハウス症候群と化学物質過敏症の違いは?

2009 - 09/10 [Thu] - 18:23

今日は心地良い風が吹いていました。
お彼岸はまだなのに、もうすっかり秋です。
そういえば大型連休がきますが、
みなさんはどこかにおでかけなのでしょうか?
楽しみですね~

さて、今日もお付き合いください。
薬物に対する耐性や逆耐性が生じるのは、
脳が状況に合わせて機能を調節するからです。
つまり、脳は刻々と変化するというわけ。
こういう性質を脳の可塑性といいます。

可塑性のことを英語で【plasticity】といい、
このような性質をもつ素材が【plastic】となります。
そうです、「プラスチック」のことです。
もともと可塑性とは固体に力を加えて変形させ、
力を取り除いた後でも元に戻らない性質を表す言葉です。
合成樹脂に熱や力を加えると、様々な形に加工できるでしょ?
そこで「プラスチック」と呼ぶわけですが、
これと同じように脳も状況に合わせて変化するのです。

もし化学物質過敏症(MCS)という病が存在するならば、
こうした脳の可塑性によって発症すると考えられるようになってきました。
さらにシックハウス症候群(SHS)との違いも、
やはり脳の可塑性によって説明できるような気がします。

【シックハウス症候群】という言葉も有名になりましたが、
その定義がはっきりと定まっているわけではありません。
【化学物質過敏症】との境界が曖昧なまま使用されており、
しばしば両者が混同されることも多いようです。
ただ【シックハウス症候群】という場合には、
あくまでも家に起因する病気を指します。
つまり……

問題のある住宅に見られる健康障害の総称

決して、特定の原因で起こる単一の疾患というわけではありません。
家を舞台にして健康を害される病態を全てひっくるめるわけで、
【シックハウス症候群】を発生させる家がシックハウス(sick house)です。
訴えの多い症状は次の2点だといわれています。

  ◎ 皮膚や眼、喉、気道などの皮膚・粘膜刺激症状
  ◎ 全身倦怠感、めまい、頭痛、頭重感などの不定愁訴

しかし、これだけでは自律神経失調症と区別がつきません。
そこで相澤好治先生(北里大学)らは、
【シックハウス症候群】の診断基準を次のように整理しています。

  1.発症のきっかけが、転居、建物の増築、広範な改装、
   新しい家具の使用等による。
  2.自宅内の特定の部屋、新築や改装後の建物内で症状が出現する。
  3.問題になった場所から離れると症状が全くなくなるか軽くなる。
  4.問題となった場所や状況に出会うと症状が高頻度で発現する。


いうまでもなく、「建物」には職場や学校なども含まれます。
この4つを満たした場合が【シックハウス症候群】となり、
ここでも”家にまつわる病気”という点が重視されています。
注意していただきたいのは、
「問題となった場所から離れる」と症状が消えるという点です。
家が原因なのだから当然でしょ?

ところが、【化学物質過敏症】は様子が異なります。
「その定義は確立されていない」と断りながら、
相澤先生は次のように整理しています。

SHSは問題となる建物から離れた後は症状が消失するもの、MCSは問題となる建物から離れても、また問題の建物の環境が改善した後も微量化学物質曝露により症状が誘発されるものである。

どうして、このような違いが生じるのでしょうか?
ここで、実際の患者さん宅の状況を確認してみましょう。
参考にさせていただいたのは次の論文……

「化学物質過敏症患者の症状に関与する
       室内空気中化学物質の検索(第2報)」
    ――札幌市南区在住の主婦の事例――

   武内伸治・小島弘幸・小林智・神和夫
   『道衛研所報』55(2005年)

この中で取り上げている30代の主婦のご自宅は、
2002年12月に完成しています。
ところが新築後2年でめまい、喉の痛み、蕁麻疹などの症状が現れ、
築年数20年以上の家に一時避難したそうです。
この避難先の家では、症状が出ませんでした。
双方の室内化学物質濃度を詳細に測定した結果を抜き出したものが、
次の【表】になります。
測定はそれぞれのリビング(LR)と寝室(BR)で行っています。

図をクリックすると拡大します
MCS-3

これを見て意外に感じたと思います。
室内濃度が際立って高い化学物質は見当たりません。
ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドの濃度も、
これといって問題なさそうです。

では揮発性有機化合物(VOC)はどうでしょうか?
トルエン濃度は指針値のわずか数%に抑えられています。
その他にも特に際立って濃度の高い化学物質は見当たらず、
VOCを合計したTVOCの濃度も極めて良好。
それどころか、
避難して症状が消失したという家のTVOCが指針値をオーバーてます。

こうなると、何で【化学物質過敏症】になったのか理解に苦しみます。
指針値を遥かに下回るような極めて低い濃度でも危険なのでしょうか?
そうかと思えば、かえって高濃度の家で具合が良くなったといいます。
辻褄が合いません。
本当に化学物質に反応しているのか?
”単なる思い込み”の可能性も否定できず、
化学物質恐怖症(ケモフォビア)だと疑いたくなるのも当然です。

ただし、注意しなければいけない点があります。
患者さん宅で測定が実施されたのは、引っ越してから2年が経過しています。
もし新築直後に測定していれば、
全く違う結果になっていた可能性があるのです。
そこで、次の【グラフ】をご覧ください。

MCS-4

これは愛知県衛生研究所が、
新築マンションのリビングで化学物質の濃度を測定したものです。
築後1ヶ月に最初の測定を行い、
2年近くにわたって濃度変化を追跡調査しました。
【グラフ】のの実線がホルムアルデヒドの濃度変化、
黄緑の実線がトルエンの濃度変化を示します。
ホルムアルデヒドの室内濃度指針値は0.08ppmで、
これがの破線で表わされています。
トルエンの指針値は0.07ppm、黄緑の破線です。

新築から500日以上が経過した時点では、
濃度は指針値を遥かに下回るまで下がっています。
まさに先ほどの患者さん宅の状況と同じと考えて良いでしょう。
しかし、新築直後はどうでしょうか?
ともに指針値の3倍を超える濃度に達しており、
トルエンは0.25ppm、重量濃度では900μg/㎥以上になります。

新築直後にこの部屋に入居していれば、
最初の3ヶ月は指針値を超えるトルエンを吸っていたことになります。
その結果、部屋の中で体に異変を感じるようになったら、
【シックハウス症候群】の可能性があります。
この部屋から出ると症状が消えるようであれば、
ますますその可能性が高いでしょう。

しかし、トルエン濃度は3ヶ月で指針値以下になります。
多くの場合、時とともに症状も軽快していくでしょう。
ところが、そうはならないケースもある!
濃度が下がった後に、かえって過敏症状を発症するのです。
これが【化学物質過敏症】――というわけです。

室内の濃度はむしろ改善されたはずなのに、
どうして具合が悪くなってしまうのでしょうか?
私は逆耐性が生じてしまった結果だと想像しています。

最初の数ヶ月で耐性が生じなかった場合には、
濃度が下がれば違和感もなくなります。
原因がなくなるのだから当然でしょ?
しかし耐性が成立してしまった場合は話が違ってきます
トルエン濃度の低下とともに、今度は逆耐性が生じるのです。

そうなれば、脳ではドーパミン作用を強める力が働きます。
ドーパミンへの感受性が高まり、
極めて低い濃度のトルエンにも反応するようになるでしょう。
そればかりではありません。
ストレスを処理する際には、ドーパミンがドバッと出ます。
むしろ一番の問題は、
こうした自分自身の分泌するドーパミンへの感受性も高まる点です。
慢性的な興奮状態が続くと脳はへとへとに疲れ果て、
その結果起こるのが……

前頭前野の機能低下――という問題です。

そこで、もう一度最初の【表】を見てみましょう。
全般的に【患者宅】より【避難宅】で化学物質濃度が低いのですが、
例外的に【患者宅】の方が濃度の高いものもあります。
それがピネンです。
α-ピネンに至っては50倍の濃度です。
ピネンは木材の香り成分でもあり、
古い【避難宅】より新しい【患者宅】で高濃度になったと考えられます。
この他にも、木に由来すると思われる化学物質の”影”がちらつく。
【患者宅】では多量のセスキテルペン類の存在が示唆されます。

患者さんは、こうした木の香りに過剰反応しているのでしょう。
微量の化学物質が有害作用を及ぼすわけでなく、
α-ピネンでさえ30μg/㎥(約0.005ppm)ですから、
この程度なら全然問題ないはずです。
むしろ、普通の方ならアロマ効果に大喜びするかも。
ところが、【化学物質過敏症】では匂い過敏となっているため、
「いい香り」ではなく「耐えられない異臭」と感じます。
そうなると、木の匂いまでがストレスとなってしまうのです。

それにしても。
たった数ヶ月間、ちょっと多めにトルエンを吸った程度で、
脳は”変形”しちゃうのでしょうか?
もちろん、そうなるには様々な要因が関わるでしょう。
個人差もあるはずです。
しかし濃度次第では、あり得ないことではありません。
だって、ドーパミンは”毒薬”ですから……
わずか数十時間で命を奪うことさえあるのです。



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