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No.18 葉酸はホルムアルデヒドの運び屋

2009 - 09/24 [Thu] - 20:44

久しぶりの”化学物質カテ”でまにあっくの心が疼きます。
興味関心のない方にはウンザリでしょうが、
中にはきっといますよね?
こういうのが大好きな方も……φ(..)どれどれ

さて。
まず最初に、葉酸(folic acid)の構造を紹介しましょう。

葉酸-2

葉酸は3つの化学物質が結合してできており、
【図】の左側から順番に、
プテリン → p-アミノ安息香酸 → グルタミン酸となります。
聞き慣れないプテリン(pterin)とはプテリジン化合物の一つで、
2ヶの六角形が繋がった環構造を有する化合物を総称して【プテリジン】といいます。
その2位にアミノ基(-NH2)、4位にカルボニル基(=O)が結合します。
これを特にプテリンと呼ぶわけです。

昆虫はプテリンを色素物質として利用しており、
美しい蛍光色を発します。
そのため最初に発見されたのが蝶の鱗粉からだったため、
ギリシア語で「羽」を意味する【pteron】に因んで命名されました。
このプテリンとp-アミノ安息香酸の化合物をプテロイン酸といいます。

葉酸のことを【プテロイルグルタミン酸】という場合もありますが、
それはプテロイン酸とグルタミン酸が結合しているということを意味します。
かつては【ビタミンM】とも呼ばれましたが、
最初に猿の餌に含まれる抗貧血成分として発見されたことに由来するそうです。
「MONKEY」の頭文字をとって【ビタミンM】というわけですが、
現在ではこの呼び方はほとんど使用されません。

ところで、葉酸はこのままの”姿”では利用できません。
体内で還元されて活性型(補酵素型)に変わりますが、
機能上で重要なのは5位と10位の窒素(N)です。
そこでいちいち全部書くのは煩雑なので、
この部分だけ抜き出して以下に図示することにします。

図をクリックすると拡大します

葉酸-3

葉酸のプテリジン環が還元されるとジヒドロ葉酸(DHF)になり、
これがさらに還元されてテトラヒドロ葉酸(THF)となります。
これで”仕事”の準備が整いました。
このTHF の10位にホルミル基(-CHO)が結合すると、
10-ホルミルテトラヒドロ葉酸(10-ホルミルTHF)となります。
化学反応にホルミル基(アルデヒド基)を提供するのが”仕事”です。

10-ホルミルTHFが関わる化学反応の代表がプリン合成です。
プリンといってもお菓子の”プディング”じゃありませんよ!
痛風の原因物質として嫌われる【プリン体】のプリン(purine)のことで、
こちらは「尿」を意味するドイツ語【urin 】に由来するお菓子とは程遠い名前です。
ただしプリンは生体にとって必要不可欠な化学物質で、
中でも核酸塩基やエネルギー運搬体としての利用が有名です。

その際に用いられるのがアデニングアニンというプリン塩基ですが、
これを生合成するときにホルミル基が2ヶ使用されます。
【図】にはグアニンを例示しておきましたが、
の部分が10-ホルミルTHFから頂戴した炭素(C)です。
プリンがなければDNAを作ることもできず、
身体の隅々にエネルギーを輸送することもできません。
葉酸はとっても重要な機能をサポートしているのです。

ところで、ホルミル基(アルデヒド基)は何に由来するのでしょうか?

1ヶの炭素(C)からなる化合物を1炭素化合物(C)といいますが、
ホルミル基は最も単純なC化合物であるギ酸に由来します。
もし葉酸の働きを一言で表現するならば、
このようなC1ユニットの運び屋といって良いでしょう。
ホルミル基(-CHO)のほかにも、
メチル基(-CH3)やメチレン基(-CH2-)の形でC1ユニットを運びます。
言い換えれば葉酸と結合して体内に貯留されるわけですから、
これを【 C1Pool 】ともいいます。
今日紹介したプリン合成は、
迷路のように複雑な”水路”のほんの”入り口”に過ぎません。

改めていうまでもないことですが、
ギ酸とはホルムアルデヒドが酸化したカルボン酸です。
シックハウスでは完全な悪者扱いですが、
目立たない所ではとても役に立っていることも知っておいてください。
人間も有機化合物の集合体に変わりありませんから、
単純化すれば炭素(C)の足し算・引き算で生命活動が営まれます。
Cはいわば最小ユニットですから、
その供給源となるホルムアルデヒドやギ酸は重要な”部品”なのです。

ただし多すぎれば有害作用が勝ってしまいますから、
余計に摂取した場合は体外に排泄しないと危険です。
10-ホルミルTHFに結合したギ酸の中には、
二酸化炭素(CO2)に変換されて捨てられるものもあります。
高濃度のホルムアルデヒドに汚染されているシックハウスでは、
こうした排泄サイクルがフル稼働するに違いありません。

すると、どういう影響が出てくるでしょう。
生命活動ではバランスが最も重要ですが、
そのバランスが崩れてしまう恐れがあります。
真っ先に考えられることはもう一つのホルミル基転移サイクルの低下で、
結果としてプリン合成が滞る恐れがあるのではないでしょうか?
そうなれば、モノアミン神経に影響が及ぶのは必死です。

脳の活動をコントロールするモノアミン神経とは、
ドーパミン神経、ノルアドレナリン神経、セロトニン神経の総称です。
鬱はモノアミンの不足が原因――これが最も古典的な仮説ですが、
プリンとモノアミン合成には密接な繋がりがあります。

グアニンにリボース(糖)が結合すたヌクレオシドがグアノシン、
そのグアノシンにリン酸基が結合した化合物をヌクレオチドといい、
リン酸基が3ヶ結合すればグアノシン三リン酸(Guanosine triphosphate/GTP)です。
GTP は様々な反応に用いられますが、
プリン環構造をプテリジン環構造に変えることで葉酸の”原料”にもなります。
実は葉酸は食べ物から摂取するだけでなく、
腸内細菌であるビフィズス菌によって GTP から生合成されるのです。

さらにもう一つ、GTP から重要な化学物質が合成されます。
それがテトラヒドロビオプテリン(BH4という化学物質。
これがないとモノアミンの合成ができません。
いわばモノアミンを合成する際の必需品なのです。

ということは、こういう仮説が考えられませんか?
室内のホルムアルデヒド濃度が高いとモノアミン合成にブレーキがかかります。
そこでモノアミンの合成量は低下してしまい、
トルエンによるMAO阻害との相乗効果で耐性を生じやすくなる――
つまり、化学物質過敏症の発症リスクを高める可能性があります。

ちなみに。
【BH4】なんて初耳の方が多いでしょ?
それなら、明日みっちり解説いたします。



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