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脳のメタボリック・シンドローム

2009 - 10/01 [Thu] - 23:54

テレビのコマーシャルで、こんなのがありました。
「お母さんは海派、それとも山派?」と聞く娘に対して、
田中好子さん演じるお母さんがこう答えるのです。
私は家派――
いい言葉ですね~【家派】って。
私も筋金入りの家派です。
だって、「FPの家」に居るのが一番快適だから。

さて、今夜も家でパソコンに向かいます。
以前、モノアミン代謝を紹介したことがあります。
仕事を終えたモノアミンは、
MAO (モノアミンオキシダーゼ)という酵素で酸化的脱アミノ化され、
アルデヒドになった後に今度は COMT という酵素によって不活性化されます。
今回はこの COMT が”主人公”です。

COMT の正式名称はちょっと長い(+_+)
英語では【catechol-O-methyl transferase】、
「カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ」といいます。
ドーパミンを例にして、もう一度【図】で説明してみましょう。

図をクリックすると拡大します
葉酸-12

前回の説明では単純化して、MAO →→→ COMT で説明しました。
しかし決まりはなく、順番が逆になっても構いません。
そこで COMT の”仕事”ですが、
六角形のベンゼン環にくっ付いた水酸基(-OH)の1つに”蓋”を被せます。
ノルアドレナリンやセロトニンでも基本的に同じです。

では何を使って”蓋”をするのかというと、
ここで使用されるのもメチル基(-CH3)です。
つまりモノアミンの後始末でも、
メチル化(methylation)が重要な役割を果たすということ。
ベンゼン環に水酸基(-OH)が2ヶ結合した構造を【カテコール】といいますが、
COMT とはカテコールの O にメチル基をくっ付ける酵素
専門的な言葉でいえば、メチル基転移酵素(methyltransferase)なのです。
ただ【-OCH3】という形の場合には、
「メチルオキシ基」を縮めて、一般にはメトキシ基といいます。

メチル化はモノアミン神経の調節にも関わっているわけですが、
今回 COMT に関して興味深い資料を発見したので紹介しましょう。
ボン大学のMontagらが2008年に発表した論文です。

COMT には遺伝子多型があることが知られています。
アミノ酸配列の158番目のアミノ酸が、
バリン(Val)とメチオニン(Met)の2通りがあるのです。 対立遺伝子です
人種によらず、人口の約半分程度はヘテロ接合だそうです。
つまり、ValとMetを1ヶづつ持っている異型接合というわけ。
ところが両親からMetを受け継いだMetホモ接合(Met Met)の方は、
COMT 活性が大幅に低くなります。

では反対に、COMT 活性が高いということはどういう意味ですか?
要するにドーパミンの代謝が早いということだから……

脳内のドーパミン濃度が低くなる

このためValホモ接合(Val Val)を持ってる方は前頭前野の機能が弱く、
統合失調症にもなりやすい――そう考えられてきました。

ところが、どうもそうではなさそうだというのです。
Montagらは音と画像による驚愕反応を観察しましたが、
Metホモ接合の被験者が最も強い驚愕反応を示し、
中でも不快な画像には顕著に反応したそうです。
これまでは脳内のドーパミン濃度が高く、
最も前頭前野の働きが高いと考えられてきたMetホモ接合型が、
意外なことに、不安に一番脆弱だということがわかったのです

同じような報告は日本にもあります。
例えば……

 うつ病(双極性障害)の患者さんにはCOMT活性が低い人が多い

 自殺既遂者群にはVal型が少ない。高COMT活性は自殺を抑制する

いかがでしょう?
ちょっとショッキングな内容じゃありませんか?
自殺との相関では、特に男性で強い関係が見い出されるそうですよ。

Metホモ型が一番良いだろうと思われていたのに、
これはどういうことなのでしょうか?
恐らく、単にドーパミン濃度が高いか低いかという単純な問題ではない――
そういうことを意味しているとは思いませんか?
それよりも重要なのは回転ということなのでしょう。
回転が迅速かつスムーズに行われ、
ドーパミンサイクルがクルクル回る方が脳には良いということです。
それにあわせてメチオニン回路や葉酸回路も回る!
歯車がガッチリかみ合うことが重要なのです。

Montagらの実験で興味深いのは、
本来なら心地よく感じるはずの快画像でも驚愕反応が増大する点です。
この点に関して、こう解釈しています。
従来は葛藤(conflict)が不安を招くと解釈されてきましたが、
不確実性の認知という問題が重要なのではないかというのです。

これを読んで、こういう話があるのを思い出しました。
尾仲達史先生の(自治医大)のストレスに関する研究です。
恐怖を伴うストレスに曝されるとノルアドレナリン神経が活性化するのですが、
新規環境刺激では違うそうです。
例えば、実験動物を新しい環境に移します。
当然ストレスを感じるはずですが、ノルアドレナリン神経は反応しません。
恐らく、新規環境刺激にはドーパミン神経が対応していると思われます。

そのことを物語る実験があります。
英国ケンブリッジ大学の脳科学者W.Schulzの有名な強化学習の実験です。
実験には人間の脳に最も近いサルが使われました。
ランプの点灯を合図にボタンを押すとジュースがもらえるという学習をさせます。
学習前にはジュースがもらえた時点でドーパミン神経が反応する。
しかし学習後にはランプが点灯した時点で興奮が起こり、
ジュースが与えられた時点ではドーパミン神経は反応しません。
つまりジュースという報酬に反応するのではなく、
ドーパミン神経は不確実性自体に興奮する――ということなんだそうです。

「ジュースがもらえるぞ!」という予測でドーパミン神経は興奮します。
こういうときには、きっと心がワクワクしているはず。
反対に予測したジュースが手に入らなかったら、
ドーパミン神経の活動は抑制されます。
ガッカリしちゃうわけですね。

確かな正答がない、先のことがわからない不確実な状況で、
不安を取り除いて最適な行動に導くのはドーパミンの仕事です。
それなら、ドーパミンの機能が低下すればどうなる?
新しい未知の事態に直面しただけで動揺し、
どうして良いかわからない、明るい希望(報酬)も予測できない。
だから不安を生じてしまうのでしょう。

似たような話しがうつ病にもありました。
一度うつ病を発症すると、特にストレスはないのに病気を再発します。
これを自生性といいますが、
本来なら嬉しいはずの出来事さえも再発の引き金になるといいます。
まさに、不確実性に対処できないのです。
ドーパミン神経の働きが低下しているのが原因と思われますが、
脳内のドーパミン濃度がどうのこうのという問題ではない!
もしドーパミン濃度が低い、あるいはセロトニン濃度が低いとしても、
脳はそれなりにきちんと機能します。
人間だって、お金がないなら節約してやりくりするはず。
それよりも、歯車の回転が悪いことこそが問題なんです。

今日は COMT を取り上げましたが、もちろん MAO も無視できません。
トルエンは MAO の働きを阻害します。
だから脳内のドーパミン濃度は高くなります。
それは良いこと?―― NO!
歯車の回転にブレーキをかけてしまうことは好ましくありません。
同様に大量のホルムアルデヒドは葉酸回路にブレーキをかけ、
有機リン農薬はコリンやアセチル基を消費してメチオニン回路をおかしくする。

  トルエン(有機溶剤)-ホルムアルデヒド-有機リン農薬

これらの化学物質は全て葉酸回路とメチオニン回路を寸断し、
脳、とりわけ前頭前野の機能を低下させてしまうと推測できます。
しかも、トリプルパンチになったら?
そこらじゅうで歯車が狂い始めますから、
まさに”逆噴射”で回転を止めてしまうようなものです。

もちろん、”回転”というのは喩え。
これをきちんとした言葉に言い換えれば、代謝といって良いでしょう。
英語でいえば【metabolism】ですが、聞いたことがあるでしょ?
そうです”メタボ”です。
もちろんメタボリック症候群は生活習慣病のことですが、
【脳のメタボリック症候群】だってあっておかしくありません。
あるいは、脳の老化といっても良いと思います。
年齢は若く身体も健康そのもの、でも脳が老けてしまうのは困ります。

さらにもう一つ。
COMT がMetホモ接合の人は、
痛みに過敏になるという報告があります。
脳の機能が低下して痛み感覚を制御できないのだと思いますが、
この原因としとて興味深い仮説があります。
そこでもう一度【図】をご覧ください。

ドーパミンは神経伝達物質としてそのまま利用されるだけでなく、
3,4-ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒドと結合して、
【ベンジルイソキノリン】と総称される化学物質の原料になります。
その中のあるものはS-アデノシルメチオニン(SAM)によるメチル化を受け、
最終的にmorphineになります。
モルフィン、すなわちモルヒネです。

Opium poppy
モルヒネが採取できるのは「Opium poppy」です。
一般に「poppy」という場合にはヒナゲシを指し、
同じケシ科でもこちらはモルヒネを含んでいません。

モルヒネは芥子の実から採取するというのが相場ですが、
実は哺乳類の脳内でも生合成されているという説があります。
それが事実なら、鎮痛物質として機能しているのかもしれません。

というわけで、明日は麻薬のお話。  危ない話じゃありません
さらに足を伸ばして、お酒が脳に与える影響も紹介する予定です。



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