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脳の中で合成される体内麻薬

2009 - 10/02 [Fri] - 23:56

雨宿り

こんにちわ、久しぶりの雨です。
雨が降ると、猫は傘の下で雨宿り?
別に雨漏りがするわけじゃないですよ!
家内は構わず家の中に傘を干すんですが、
なぜか傘の下が猫のお気に入り。 猫は隠れるのが大好きなのだ
私の家では、雨が降ると必ず見られる”風物詩”です。

さて、昨日のお約束。
今日のテーマは【麻薬】です。
一口に【麻薬】といっても様々ですが、
その代表といえばアヘン(opium)の右に出るものはありません。
私たち人類に最も深い関わりを持ち続けてきたのもアヘンなのです。

ご存知の方も多いでしょうが、
アヘンはケシの実から採取される乳液を乾燥させて粉末にしたものです。
ただし、『アヘン戦争』のイメージが強いのでしょうか?
アジア原産と勘違いしている方も多いのですがヨーロッパが原産です。
その栽培の歴史はとても古く、
すでに5000年前のメソポタミア文明の時代に記録が残されています。
シュメール人はケシのことを【Hul Gil】と呼んでいたそうです。
【Hul】とは「植物」、【Gil】とは「至福」を意味します。

アヘンの最大の特徴は強力な鎮痛作用です。
どんなに酷い痛みもたちどころに鎮めてくれます。
そして深い眠りに誘い、天国に上るような多幸感を生じます。
こうしたアヘンの効能を知っていたからこそ、
「至福をもたらす植物」と呼んで積極的に栽培したのでしょう。

アヘンはギリシアやローマにも伝えられました。
【opium】というのは古代ギリシア語の【opion】に由来しています。
これは「汁」を意味するそうで、
記録によれば現在とほとんど変わらない方法でアヘンを採取していたようです。
ちなみに【opium】の中国語の音訳が【a piàn】で、
「アーピェン」と発音したことから「阿片」となったわけです。

中世に廃れたアヘンが再び復活するのは、ルネッサンス時代です。
偉大な錬金術師パラケルスス(ホーエンハイム)は、
「ローダナム(laudanum)」というアヘンチンキを考案しました。
これはアヘンをアルコールと水に溶かしたチンキ剤の一種で、
他に香料なども加えられていたようです。
さしずめ、現代の健康飲料みたいなものです。

アヘンチンキを医療用として一躍有名にしたのが、
イギリスの権威ある内科医であったT.シデナムです。
1680年、自らの名前を冠した「Sydenham's Laudanum」を、
神経障害に著効のある薬として大々的に売り出しました。
彼はアヘンのことをこう絶賛しています。

  全能の神が苦悩を救うために与えてくれた薬物の中で、 
  アヘンほど万能で効果のあるものは他にない。 

麻薬を褒めちぎるなんて最低!――なんていわないでくださいね。
アヘンチンキは”現役の薬”です。
現在の日本薬局方にも、
鎮痛・鎮痙剤、鎮静剤、止瀉薬、鎮咳薬として登録されています。
”怪しい薬”ではなく、れっきとした”医療薬”なのです。
植物から採取されるわけですから、
考えようによっては【生薬】じゃありませんか?

【補足】
アヘンチンキは経口摂取されるため、脳への影響は少なくなります。
ただし中国では喫煙によってアヘンを吸引したため、
脳中枢に集中的に吸収され、多くの人を廃人にしてきました。
そのためアヘンには悪いイメージが付きまといますが、
多くの人間の苦しみを和らげてきた恩恵も忘れてはなりません。


これだけ人類と長い付き合いがあるのに、
アヘンの薬効成分は長い間不明のままでした。
これを最初に明らかにしたのは、ドイツの薬剤師セルチュルナー。
1804年、彼はアヘンの中からモルヒネ(morphine)を抽出することに成功したのです。
恐らく現在ならノーベル賞を贈られたに違いありません。
人類史上に輝く世紀の大発見でした。
【morphine】というのはアヘンの強力な催眠作用に因んで、
ギリシア神話の夢の神【Morpheus】からとった名前です。

モルヒネはそれまで天然には知られていなかった”特殊な化合物”でした。
構造中に窒素(N)を含む塩基性の化学物質なのです。
モルヒネ以外にも、アヘンには50種類近くの塩基性成分が含まれています。
こうした天然由来の塩基性化合物は、
「アルカリのようなもの」という意味をこめて、
アルカロイド(alkaloid)と呼ばれるようになりました。

今日では数千種ものアルカロイドが知られていますが、
その発見のきっかけとなったのはモルヒネです。
そして、アヘン中に最も多く含まれているアルカロイドもモルヒネ――
まさに、King of Alkaloid なのです。
しかしそのあまりにも複雑な構造のため、
完全な構造式が解明されるにはさらに150年も待たなければなりませんでした。

窒素(N)が何に由来するかにより、アルカロイドは大きく2つに分類されます。
中でも質量ともに豊富なのはアミノ酸に由来するアルカロイドで、
その一つがチロシン由来のアルカロイドです。
モルヒネもこの仲間になります。

図をクリックすると拡大します
葉酸-13

合成ルートは複雑でとても入り組んでいるのですが、
【図】にはその一例を紹介しました。
チロシンから合成されるドーパミンに、
3,4-ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒドが縮合して閉環します。
これがノルラウダノソリンですが、
【イソキノリン】にベンジル(フェニルメチル)基が結合した構造です。  
この構造を【ベンジルイソキノリン】と総称し、
チロシン由来のアルカロイドで最大のグループを形成します。

モルヒネは非常に複雑な構造をしていますが、
ノルラウダノソリンがメチル化されてレチクリンとなり、
これを原料に合成される【ベンジルイソキノリン】の一つです。
そこでわかりやすいように、色分けしてみました。
ドーパミンに由来する部分は赤色
3,4-ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒドに由来する部分は青色
ひっくり返し、さらにひねってモルヒネが完成します。

ようやくアヘンの”正体”が解明されましたが、
謎はまだ残っていました。
どうして鎮痛・催眠作用が生じるのか(?_?)
そこで「モルヒネの結合する受容体があるはず!」と予測がたてられ、
その探索が始まったのです。
こうして1973年、その受容体が最新の遺伝子解析によって発見され、
【opium】が結合する受容体ということからオピオイド受容体と命名されました。
この受容体に結合するアヘン様物質をオピオイド(opioid)と総称します。

しかし、まだ終わらない。
体外から摂取するオピオイドのために、
人類はわざわざ”受け皿”を用意しておいたのでしょうか?
そんなはずはありません。
そこで次の挑戦が始まります。
オピオイド受容体に結合する化学物質が、体内にもきっとあるはず!

科学の進歩は凄まじい。
目指すオピオイドは続々姿を現しました。
モルヒネの構造解析に1世紀以上を費やしたのとは雲泥の差です。
1975年、最初の内因性オピオイドとしてエンケファリンをブタの脳から発見。
やや遅れて、今度は牛の脳からβ-エンドルフィンが発見されました。
エンケファリンはギリシア語で「脳」を表わす【Kaphale】に因み、
エンドルフィン(endorphin)は【endogenous morphine】を縮めて作られた造語です。
そのものずばり、「体内のモルヒネ」という意味です。

実際、β-エンドルフィンはモルヒネに匹敵する強力な作用を有しています。
ただモルヒネと大きく違っていたのは、
内因性オピオイドは全てペプチドだったという点。
つまり、アミノ酸がいくつも結合したポリマーなのです。
β-エンドルフィンの場合には、31ヶのアミノ酸が結合しています。

図をクリックすると拡大します
葉酸-14

3文字表記はアミノ酸の略称です。
これを見るとモルヒネとは似ても似つかないように思えますが、
重要なのはNo,1~No.5の部分です。
この部分のアミノ酸配列は……

  チロシン-グリシン-グリシン-フェニルアラニン-メチオニン

これを1979年に解明したのは日本の沼正作先生らで、
ナンと5ヶのアミノ酸からなるエンケファリンと全く同じ配列だったのです。
【図】ではわかりやすいように横一列に表示していますが、
実際のペプチドは立体的に折りたたまれています。
そこでこの部分を折りたたんでみると……
何となく、モルヒネに似てきませんか?
いや、似てるんです。
だからこそ、モルヒネがオピオイド受容体に結合できるわけ。

いや~、これでめでたく全容が解明された?
ところがそうでもない。
今日の話は、実はここからが本題なんです。

内因性オピオイドの探索が始まったころ、
”モルヒネ様物質”ではなく、
モルヒネそのものが脳内で生合成されているという仮説が出されていました。
これには懐疑的な意見が根強かったのですが、
モルヒネ合成の中間代謝物は次々と哺乳類の脳から見つかり、
2003年にはついに最後のキー物質であるレチクリンが発見されました。
これでモルヒネに至る全合成経路が線でつながり、
翌年には培養された人間の細胞でモルヒネが合成されることも報告されたのです。

こうして、内因性モルヒネが存在する可能性は極めて高くなりました。
もしこれが事実なら、非常に興味深いことです。
その理由は、
レチクリンをラットの脳から発見したStefanoの言葉に端的に表わされています。

モルヒネの欠乏は慢性的な痛みの原因であるとも考えられる

モルヒネが【鎮痛物質】であることを思い出してください。
その効果が極めて絶大だからこそ、
人類はモルヒネの魔力に惹かれ続けてきたわけです。
そして現在、痛みは医療にとって重要なテーマです。
例えば癌治療。
痛みを取り除くことで、治療効果が劇的に上がることがわかっています。
その一方で、原因不明の痛みに苦しむ方が増加している。

化学物質過敏症という名称を聞いただけだと、
”化学物質に過敏”という点が強調されすぎる嫌いがあります。
しかし、身体の各部位の慢性的な疼痛も主訴の一つです。
うつ病でも痛みという身体症状を伴い、
精神症状が前面に出ない仮面うつ病にも世間の注目が集まっています。
その原因は、体内モルヒネの不足なのかもしれない……

モルヒネがもし体内で合成されているとすれば、
その”原料”はドーパミンで間違いありません。
しかしドーパミン代謝が狂ってしまったら、
当然モルヒネ合成にも影響は及ぶことでしょう。
その大きな原因はストレスであり、
室内空気汚染によって脳内に侵入した化学物質が事態を悪化させます。

シックハウスはとても重要な問題

私がシックハウス問題に執着するのは、
人間が人間らしく生きていくために欠かせない脳の働きを毀しかねないからです。
ただ普通に暮らしているだけで激しい痛みに襲われる――
そんな暮らしが毎日続くとしたら、
生きている喜びすら感じられなくなってしまうのではないでしょうか?

ところで。
今日も長い話になってしまいました(T_T)
昨日お約束したお酒の話しがまだ終わっていません。
でも、さすがに疲れました。
みなさんもうんざりでしょ?
というわけで、今日はここまでにします。
ただ約束を破っちゃったので、
”休日”を返上して、お酒の話しはまた明日。
お酒もドーパミン神経をおかしくしちゃうんですよ。



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