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モスキート音が聞こえない-感覚の不思議-

2009 - 10/19 [Mon] - 19:13

脳の話が続いています。
普段あまり耳にしない【言葉】の連続なので、
慣れない方は取っつきにくいでしょう。
でも、私だって最初は同じでした。
【言葉】を調べるだけで時間がかかる――
それでも、日本のサイトでヒットすればまだ御の字。
ところが英語しか画面に出てこなくなると、
これを訳すのにまたまた四苦八苦です。

シックハウス症候群や化学物質過敏症に関心のある方に、
同じご苦労はかけたくないと思うので、
ビジュアルを活用してわかりやすくすることを心がけています。
ただし、文章を書くよりこっちの方によっぽど時間がかかる。
正直、更新がしんどいです(=_=)
飛び飛びになるのもご容赦ください。

さて。
先日、家内と娘が携帯電話で盛り上がっていました。
「何だろ?」と思って近付くと、
突然「この音聞こえる?」と携帯電話を差し出されました。
ところが、私には何も聞こえません。
そう答えると「やっぱり」といって大笑いされました。
これが噂のモスキート音でした。
17kHz程度の高周波音を、一般に【モスキート音】と呼ぶそうです。

人間の耳に聞こえるのは、
だいたい20Hz~20kHzの音です。
これを【可聴音】といい、これより周波数の高い音が【超音波】です。
ところが20歳頃をピークにして、
高周波の音がだんだん聞こえなくなってくるそうです。

   19kHz→→→13歳~17歳
   17kHz→→→18歳~24歳
   15kHz→→→25歳~30歳
   13kHz→→→30歳代

というわけで、
○○歳代の私にはモスキート音が聞こえないのは仕方ありません。
あっ! 今、馬鹿にして笑ったそこのあなた!
それならあなたにも聞こえるか、こちらのサイトで視聴してみてください。

さて、何kHzまで聞こえましたか?
私が聞こえたのは、12kHzまででした。
それ以上は”音”は出ているはずなのに、
私にはさっぱり聞こえません。
でも、若者にはハッキリと聞こえている――
感覚って、不思議じゃありませんか?
私に聞こえる音が全てじゃない。
私に見える世界が全てじゃない。
そして、私が感じる匂いが全てじゃないんです。

ところが、もっと興味深い話しがあります。
人間が聞こえる音は20kHz程度までですが、
さらに高周波の音を脳はしっかり感じているというのです。
ただ意識に上がることはなく、
潜在下で処理するので【音】として感じることはない。
簡単にいえば、大脳に転送されない――ということでしょう。

外界から得る感覚情報の全てが、大脳に送られるわけではありません。
そんなことになったら、大脳はパンクしてしまいます。
そこで情報選択をするわけで、
これが感覚情報のゲーティングです。
重要と思われる情報は大脳に送り(gating in)、
いつもの情報はあえて大脳には報告しません(gating out)。
情報をふるいにかけるので、【感覚フィルター】などと呼ぶ場合もあります。
そうした選別を行う上で、
中心的な役割を果たしているのが視床(thalamus)です。

図をクリックすると拡大します
視床-1
脳を調べていると、「腹側(ventral)」「背側(dorsal)」という言葉が出てきます。
「腹側」とは地面に向かって下側、「背側」とは上側を意味します。
ただし大脳や間脳はこれで良いのですが、
二足歩行になった人間では、脳幹以下は垂直に垂れ下がることになります。
そこで「腹側」は斜め前、「背側」は斜め上を意味するようになります。
脳の位置を示す座標軸ですから、覚えておくと便利です。
ちなみに脳幹で上側を意味する場合には「吻側(rostal)」、
反対に下側を意味する場合には「尾側(caudal)」という言葉を用います。


視床は脳幹のてっぺんが膨らんだ【間脳】に属し、
この周りに大脳が発達しています。
そのため、外からは見えません。
そのせいでしょう、【thalamus】という言葉は、
ギリシア語の【thalamos】に因んでいます。
「奥まった寝室」、あるいは「花嫁の部屋」を意味するそうです。
日本でいえば、さしずめ「大奥」といったところでしょうか。
随分、艶っぽい名前です。

でも、どうして日本語では「視床」なのか?
視床には眼球から伸びる太い神経の束(視索)が接続します。
それが外側膝状体(LG)です。
これが目立ったので、
最初は視覚に関係するパーツと考えられたのかもしれません。

しかし、視床が扱うのは視覚だけではありません。
すべての感覚情報が、
視床を経由して大脳に入ります。
たとえば、みなさんも夜はぐっすり睡眠するはずです。
そのとき、感覚情報は視床で足止めを食らいます。
こうすることで大脳を隔離して、休憩させるのが睡眠という生理現象。
再び門(gate)が開いて大脳に情報が転送され始めれると、
今日も気持ちよくお目覚めというわけです。

かつては神経の単なる”中継点”程度の扱いしか受けず、
視床はあまり重要視されてきませんでした。
それに比べて、内分泌系や自律神経系の中枢である「視床下部」は、
常にスポットライトを浴びる花形スター。
そのせいなんでしょうか?
日本語で「視床」を検索すると、「視床下部」の方がヒットしちゃいます。
こちらは【Hypothalamus】で、【hypo】というのは「下」を意味する接頭語です。
そこで「視床下部」と呼びます。

ただし、視床も非常に重要な働きをしていることがわかってきました。
起きて覚醒しているときにも、
絶えず感覚情報をコントロールしているらしいのです。
それが【感覚情報のゲーティング】に他なりません。

ちなみに、私達は「大脳こそ脳の最高中枢」と信じて疑わないでしょう。
確かに大脳が重要なのは間違いありませんが、
そこに送る情報を”決定”しているのは視床です。
たとえるなら大脳は計算に突出したスペシャリストですが、
何を計算させるか指図しているのは視床というわけ。
そうだとすると、大脳は視床の命じるがままに使われているようなものです。
果たして、本当に”偉い”のはどっちなんでしょう?

ところで。
感覚情報を制御するといっても、
どうもピンと来ない方が少なくないでしょう。
そこで実際にご覧に入れます。

下の【図】をクリックすると「goo ClipLife」に移動します

ビックリすると、目が大きくなります

実験に利用された猫は「何だったんだ?」って顔をしていますが、
瞳孔の大きさが変化していることに気が付きましたか?
カメラを近づけても猫は動じません。
もう慣れているので「危険じゃない」と判断しているんですね。
ところが、突然大きな音を出してみました。
その瞬間、瞳孔が大きく広がります。
これは”いつもと違う状況”が生じたため、
脳が「なんかヤバイ?」とざわめき始めた証拠です。
しかも興味深いのは、
2度目の音刺激になると反応が小さくなっていませんか?
最初の音で特に変わった様子がないので、
2度目の音には慣れが生じていることを示します。

危険を察知した際に状況を的確に判断するためには、
できるだけ多くの情報を入手しなければなりません。
そこで、瞳孔を開くんですね。
猫ほどハッキリわかりませんが、
これと同じ反応は人間にもあります。
それが散瞳です。 この反対は縮瞳

このとき、同時に視床のゲートも大きく開かれ、
たくさんの感覚情報が大脳に転送されているはずです。
ストレスを感じるときがまさにその典型で、
普段は無視するような感覚情報まで漏らさず集めようとします。
そのために目を見開く、だからいろんな景色が見えてくる。
耳も澄ます、だから小さな音も聞こえてくる。
鼻も非常モードに入り、普段は気にしない匂いが意識に上がってくるでしょう。
そして……

感覚フィルターを調節するのはドーパミンの仕事――なのです。

化学物質過敏症は、恐らく【匂い過敏症】でしょう。
しかし過敏になるのは嗅覚だけでなく、
味覚や視覚も過敏になります。
だから口の中がピリピリし、照明の灯りを眩しく感じるはずです。
そして音にも敏感になります
最初に紹介したモスキート音、
化学物質過敏症の家内には18kHzの音も聞こえるようです。
普通の大人なら無視してしまう音でも、
不安で気になって大脳に転送してしまうのかもしれません。

しかし、中でも嗅覚過敏が大きな影響を与えると考えています。
その理由は単純。
嗅覚情報が視床の背内側核を通過する――からです。
【medial dorsal nucleus】を縮めてMD核
あるいは【dorsal medial nucleus】ともいい、その場合はDM核となります。
どちらでも、同じ場所です。
【dorsal】っていうのは「背側」ということでしょ?
解説したように、視床では「上側」を意味します。
さらに【medial】は「内側」という意味。
【イラスト】の向きでは、”向こう側”になるので実際には見えません。
そこで、点線で表示しておきました。

ちなみに。
アロマテラピーに関心のある方などは、
今日の話しを読んで「おかしいのでは?」と感じたかもしれません。
嗅覚は視床を経由しないはず――
そう思っている方は多いでしょう。
実際【ウィキペディア】で「視床」を調べてみると、

嗅覚を除き、視覚、聴覚、体性感覚などの感覚入力を
大脳新皮質へ中継する重要な役割を担う

と書いてあります。
嗅覚だけは視床を通過しないというのが、
これまでの”通説”だったのです。
それでは、次の【図】をご覧ください。

視床-2

外国の文献に紹介されていたものですが、
嗅覚伝導路の中に、
ハッキリと【thalamus】が書き込まれています。
最新の研究では、
嗅覚にも視床を経由するルートがあることがわかってきたからです。
しかも、MD核を通る。
MD核は単なる感覚の中継核ではありません。
そうなると嗅覚シグナルは、
【匂い情報】以上の意味を持っている可能性があります。



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