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神経と免疫をつなぐドーパミン

2009 - 11/01 [Sun] - 21:23

こんにちわ。
今日から11月です。
あっという間に年末ですね。
憂鬱ーーーー

さて。
免疫に関心のない方でも、
Th1/Th2パラダイムはご存知かと思います。
現在最も支持されている、代表的な免疫概念です。
これを使わないで免疫の話はできません。

T.Mossman と R.Coffman の精力的な研究により、
Th細胞は Th1 Th2 という2つのサブセットに分かれることが解明されました。
そして2つのサブセット(亜集団)の勢力争いによって、
免疫のバランスが保たれるという考えが1986年までに確立されます。
これが、有名な【Th1/Th2バランス説】です。

免疫-7

バランスが保たれている状態が理想的ですが、
遺伝的素因ばかりでなく環境要因の影響を受け、
Th2 が優位になってしまっている方が多い!
これが様々な【現代病】の原因といわれています。

Th2 が優位になると液性免疫が活発化し、
B細胞は抗体(IgE)を大量生産します。
肥満細胞(mast cell)に結合したIgEに抗原がくっ付くと、
中に蓄えていたヒスタミンなどの化学物質を一斉に放出します(脱顆粒)。
すると、はっくしょん!――
肥満細胞はⅠ型アレルギー(即時型アレルギー)で中心的な役割を演じており、
アレルギー性鼻炎(花粉症)にも関与しているのです。

そればかりではありません。
Th2 が優位になるということは、Th1 は抑制されるということです。
Th1 は細胞障害性T細胞(キラーT細胞)などを動員して、
ウィルスに感染された細胞やがん細胞の消去に活躍します。
その働きが不活性化してしまうというわけですから、
生体防御機能が低下して病気やがんに罹りやすくなることを意味する。
一般に【免疫力の低下】という場合には、
具体的には Th2 優位の状態を指しているようです。

こうした Th2 優位の状態に導く要因の一つがストレス
適度なストレスは免疫を活性化させるのですが、
慢性化すると免疫力を低下させます。
ストレスで疲れると風邪をひきやすくなる――
こうした事実は、経験的に誰もが知っています。

ストレスが免疫系に作用するメカニズムは、
副腎皮質から分泌されるコルチゾールで説明されることが多いようです。
アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)は代表的な Th2 病の一つですが、
確かに、ステロイド剤によってその症状が緩和されます。

また、アドレナリンの影響だという指摘も目にします。
ストレスによって交感神経が活発化すると、
副腎髄質からアドレナリンが分泌されます。
Th1 にはアドレナリン受容体があり、
慢性ストレス下では Th1 を抑制するというのです。
その結果、Th2 優位に傾く――らしい。

ただし様々な情報が飛び交っており、
確かな根拠を見たことはありません。
免疫のお話は活発ですが、その一方で”怪情報”に溢れており、
私が距離を置いてきた理由の一つでもあるのですが、
前回紹介した論文は”いかがわしい話”ではございません。
ドーパミンは免疫力を高める――
そういうフレーズは嫌というほど見かけるのですが、
もっと科学的に神経と免疫の相互作用を考えてみましょう。

抗原提示の際に樹状細胞から Th0 に向けてドーパミンが分泌され、
それが Th1 への分化を阻害します。
ということは……

ドーパミンは Th2 優位に誘導するのでは?

一見そういう理屈になりそうですが、
結論を出すのはもう少し待って下さい!
実は Th0 だけでなく、樹状細胞にもドーパミン受容体があるんです。

図をクリックすると拡大します
免疫-8
「ドパミンを介した免疫制御機構の解析」から引用した図に加筆

リンパ球の基地であるリンパ節には、ドーパミンを分泌する神経が延びています。
もちろん脳のドーパミン神経とは別もので、
あるいは交感神経なのかもしれません。
いずれにせよ、その神経末端からドーパミンが分泌されると、
樹状細胞はドーパミン受容体でそれをキャッチします。
こうして、神経系と免疫系が連動するのです。
ただ注意したいのは、
ドーパミンは樹状細胞に対して抑制的に作用するという点です。
細かい話は省略しますが、
これはドーパミン受容体の種類の違いに起因します。
そこで次のような関係が成り立つと予測できます。

   リンパ節へのドーパミン分泌が多い場合
     樹状細胞のドーパミン産生減少→→→ Th0 Th1 に分化

   リンパ節へのドーパミン分泌が少ない場合
     樹状細胞のドーパミン産生増加→→→ Th0 Th2 に分化

一時的なドーパミンの分泌は免疫を活性化させますが、
ストレスが慢性化するとドーパミンの分泌は次第に低下していきます。
そうなると、Th細胞は IL-5 を産生するようになる。
IL-5 はB細胞や好酸球を刺激する Th2 サイトカインの一つですから、
慢性的ストレスが Th2 優位に導く理由を説明できます。

ただし【図】には書かれていませんが、
その後の研究でもっと興味深いことがわかりました。
ドーパミンの刺激を受けたTh細胞は IL-5 を産生しますが、
それ以上に大量の IL-17 を産生するようになるそうです。
つまり、Th0 Th17 に分化する。

免疫-9

こうして IL-17 のリボン図を見ると、長いループが特徴的です。
IL-17 そのものは1993年に発見され、
1995年に新しいインターロイキンとして認定されています。
しかし2000年代に入ってから、
これを産生するTh細胞が従来の Th1 Th2 でないことが、
複数の研究グループによって次々に立証されたのです。
こうして新しいサブセットとして、
2005年、Th17 という名称が使用されました。
1、2、3、4と順番に呼べば良いのに――
そう感じるかもしれませんが、
「IL-17 を産生する」という点を強調して【Th17】と呼ばれています。

これまでの研究によって Th17 の分化誘導には、
IL-6 と TGF-β (トランスフォーミング増殖因子-β)が必須であることがわかっています。
それに加えてドーパミンが強く関与しているというのは、
とても興味深い事実です。
というのも、化学物質過敏症や慢性疲労症候群の病態を、
とても鮮やかに説明することができるからです。

ここで思い出してください。
化学物質過敏症や慢性疲労症候群などを包括して、
機能性身体症候群(FSS)と呼ぶ新しい疾病概念が提唱されています。
その共通する身体症状は、全身的な痛みと疲労感です。
化学物質過敏症というと【匂い過敏】という点が強調されますが、
痛みや疲労感を伴う点では慢性疲労症候群に似ています。
こうした病態を説明するのに、Th17 はまことに”都合”が良い。
そこで Th17 が中心となる免疫反応を見てみましょう。

図をクリックすると拡大します
免疫-10

現在認められているTh細胞のサブセットは4つあります。
【Treg】というのは後ほど紹介しましょう。
それぞれ体内に侵入してくる異物に応じて仕事を分担しており、
この内 Th17 がターゲットとするのは、
細胞外で増殖する一般の細菌や真菌と考えられているようです。
IL-6 のような炎症性サイトカインを分泌すると同時に、
好中球を活性化する IL-8 を分泌します。
こうして体内で炎症反応を演じることから、
特に慢性炎症との関わりが注目されています。

化学物質過敏症の患者さんでは、
ドーパミンの分泌が低下していると思われます。
ということは、Th17 が過剰に働いてしまうのでしょう。
すると慢性的な炎症で、身体中の節々が痛むはずです。
その一方で、ウィルス感染には防御が”手薄”になります。
侵入してくるウィルスの増殖を抑えるために IFN (インターフェロン)の分泌が続けば、
その副作用で悪寒や頭痛、そして疲労感に見舞われるに違いありません。
こうして連想されるのは……

Th17 が優位になると激しい痛みや耐え難い疲労感を感じる

まさに、病態にピッタリと符合します。
慢性ストレスもドーパミン分泌を低下させますから、
慢性疲労症候群の患者さんでも Th17 が優位になっているのではないでしょうか?
その結果、ウィルスに侵入されやすくなっている。
そう考えれば、XMRVに感染している方が多いことと矛盾しません。

ただし、Th17 の本来の目的は生体防御です。
人間を苦しめるために機能しているわけではありません。
そこでpointとなるのは、やっぱりドーパミンとの関係でしょう。

ドーパミンが根本的に調節しているのは、摂食行動であり生殖行動です。
餌を採るために原野を徘徊するときには、
肌にたくさんの木の葉が触れることでしょう。
細菌や真菌もたくさん付着するに違いない!
だって服なんか着ていなかったんでしょうから……
食事をすれば、異物が胃や腸の粘膜を刺激します。
もちろん、殺菌消毒なんかしていません。

こうしたときに、いちいち免疫が過剰反応したら大変でしょ?
草むらの上に行くだけで肌が痒くなる――
食べ物を口にするたびに吐き戻してしまう――
これではとても生きていけないのです。
そこでドーパミンは免疫系にも作用し、
Th17 の働きを一時的に低下させるのではないでしょうか?
先ほどの【図】をもう一度ご覧下さい。
Th17 上皮(皮膚や粘膜など)バリア機能を強化するのです。

生殖行動も同じです。
どうしても異性と肌が触れ合うでしょ?
そのときに皮膚が過剰反応したらお話にならない(+_+)
キスをしただけでも、相手の唾液が体内に侵入します。
これだって立派な異物!
あなたの免疫が一斉に攻撃を開始したら、
唇が真っ赤に腫れ上がってしまう――
それでは子孫を残せません。

そこでリンパ節に分泌されたドーパミンは Th17 を抑え、
病原体への感染に備えて Th1 にシフトします。
同時に脳は感覚情報のゲーティングを調整し、
痛みや疲労の炎症シグナルを抑制するのでしょう。
外界の情報には感覚を研ぎ澄ます一方で、
体内の情報は、良い意味で一時的に”鈍感”になるわけです。

こう考えるととても合理的で、
脳(神経)と身体(免疫)の絶妙なコンビネーションに感動しませんか?

残念ながら。
化学物質過敏症や慢性疲労症候群では、
ドーパミンによる調節機能が破綻してしまっていると考えられます。
その原因の一つは慢性ストレスに間違いなく、
神経性胃炎がその典型のように思えます。
胃のバリア機能が過剰活動してしまうのでしょう。
そして、シックハウスも無視できない。
ドーパミン神経をかく乱する化学物質、例えばトルエンも、
より直接的に免疫系を揺さぶってしまうのかもしれません。

そして皮膚のバリア機能の異常といえば、
真っ先に頭に浮かんでくる病気がありませんか?
そうです、アトピー性皮膚炎(AD)です。
私の子供も揃ってアトピー性皮膚炎でしたが、
家を引っ越した数ヵ月後には劇的に改善していました。
当時いわれていたあらゆることを試しても効果なく、
著名なお医者様に通っても(T_T)だったのに、
ホンと、呆気にとられてしまったのを覚えています。

お子さんのアトピー症状にお悩みの方は今でも少なくないと思いますが、
アトピーと Th17 の関係も注目されているようです。
【Th1/Th2バランス説】はとても良くできていますが、
もはやそれだけで免疫は語れなくなってきています。

ということで、次回はアトピーのお話をちょっと。



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