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誰にもわかる、活性酸素のお話

2009 - 11/21 [Sat] - 23:58

昨日はえびす講でした。
まだ小さかった子供に風邪をひかせちゃいけないと、
厚手のコートをたっぷり着せて出かけたことを思い出します。
帰宅した家の中は寒々と冷え切っていて、
石油ストーブが点火するのを待ち遠しく感じたっけ。

しかし、今は「FPの家」に住んでます。
家の中はいつもホカホカで、底冷えを感じることはなくなりました。
寒~~~~い暮らしも、今となっては懐かしい思い出です。

さて。
今日は活性酸素の話の続きですが、まず質問です。

  身体のどこで発生してると思いますか?

活性酸素は実に様々な場所で発生しますが、
たとえば細胞の中を覗いてみましょう。

ROS-8

紫外線や放射線のエネルギーによって、
水から【H2O2】や【・OH】などの活性酸素が発生します。
しかしこれ以外にも、
実に様々な場所で【O2-】が恒常的に発生しているんです。
これは酸素(Oxygen)を利用する生き物の宿命で、
膜脂質が酸化されることで【LOOH】も発生しています。
中でも、ミトコンドリアは活性酸素が最も多く発生する場所。
その理由は、ミトコンドリアの機能を思い出せばわかるはずです。

  ミトコンドリアは酸素を利用してエネルギーを生産する

酸素の利用量が多いことから、
それだけ大量の活性酸素も発生してしまうわけです。
それでは、酸素をどのように利用してるんでしょうか?
以前にも電子伝達系を紹介したことがありますが、
復習の意味も込めてもう一度おさらいしてみましょう。

私達は【食べ物】を食べて生きています。
食べすぎは良くないといわれていますが、
そうかといって行き過ぎたダイエットも健康に宜しくありません。
そのことは、【食べ物】の役割を考えれば納得できるはず。

図をクリックすると拡大します
ROS-9

お米に含まれるグルコース(glucose)は、
細胞質でピルビン酸まで分解されます。
この代謝経路を解糖系といいますが、
酸素のない状態でもエネルギーを生産できることから、
【嫌気呼吸】と呼ばれることもあります。

しかし、その効率は褒められたものではありません。
そこで登場するのがミトコンドリア!
ミトコンドリアのマトリックスに取り込まれたピルビン酸はアセチルCoAとなり、
TCA回路(クエン酸回路)に組み込まれます。

【補足】
アセチルCoAの”原料”となるのはグルコースだけではありません。
脂肪酸の
β酸化からも生成されるので、
肉食系の動物である猫がわざわざお米を食べる必要はないのです。
さらに飢餓時には筋肉のタンパク質が分解され、
アミノ酸からアセチルCoAを合成し始めます。
エネルギーが不足すると差し迫って”生きる”ことを優先し、
身体を動かす筋肉は犠牲にされてしまうのです。
そんなことにならないよう、しっかり食べることは欠かせません。


TCA回路はとても効率的で、
ピルビン酸1分子から4分子の NADH を合成します。
解糖系で合成されるのは2分子ですが、
グルコース1分子から2分子のピルビン酸ができる。
ということは、TCA回路は解糖系の4倍も効率が良いことになるでしょ?

ここまでの仕事は NADH を合成することですが、
いよいよここからが本番です。
NADH はミトコンドリア内膜に埋め込まれたタンパク質複合体に送られます。
これが電子伝達系(呼吸鎖)です。
ここで最終的にATP(アデノシン三リン酸)が合成されるわけですが、
電子伝達系が機能するには酸素が必要です。
そこで、こちらは【好気呼吸】と呼ばれています。
効率良くエネルギーを生み出せる【好気呼吸】は、
酸素を利用できる生命だけに許された特権なんです。

図をクリックすると拡大します
ROS-10

電子伝達系に送られた NADH は、ここで NAD+ に戻されます。
その際、2ヶの水素(H)が発生する。
実はこれこそが重要で、
【食べ物】からせっせと取り出していたのはこの水素だったんです。
そこでこういっても良いでしょう……

  人間は水素を燃料にして動く機械

ただし、水素は +(プロトン)-(電子) に分けて利用されます。
電子の持っているエネルギーでプロトンを膜間スペースに汲み出し、
それが再びマトリックスに戻る際のエネルギーで ATP を合成するわけ。
こうして ATP ができました。
めでたし、めでたし\(^o^)/

しかし、今日の本題はここから。
”使用済み核燃料”じゃございませんが、
使用済みの電子もきちんと処分しないと危険です。
そこでご登場願うのが【酸素】というわけで、
ようやく酸素の出番がやってきました。

前回の話でご理解いただいたように、
酸素(O2)はビラジカル(・O-O・)です。
この程よく反応しやすい性質を利用して、
使用済みの電子は酸素にくっ付けて安定的な水(H2O)に変えてしまいます。
そうすれば、もう心配ありません。

【イラスト】の左側に書いてあるように、
1分子の酸素から2分子の水ができます。
それぞれの電子の数を数えて貰えばわかりますが、
電子数は【16】が【20】に増えているでしょ?
つまり、1分子の酸素を使って4ヶの電子を処分したことになり、
酸素は4電子還元されたことになります。

ところが、酸素は油断ならない。
およそ2~3%の酸素が、1電子還元の状態で飛び出してしまうのです。
さしずめ、”放射能漏れ”みたいなもの。
これが O2- で、スーパーオキシド(superoxide)と呼ばれています。
「スーパーオキサイド」と表記されているのを目にすることもあるでしょうが、
それもOKです。
酸素分子の電子が1ヶ多くなった負イオン(アニオン)ですが、
不対電子を1ヶ有するラジカルとしての顔を併せ持っている――
このため他から電子を奪おうとする性質があり、
”普通の酸素”よりも反応性の高い”暴れん坊の酸素”に変身します。
これが活性酸素(ROS)です。

ちなみに、「たった2~3%」なんて甘く見ないで下さいね。
1ヶの細胞が1日に消費する酸素が1兆個。
その2%としても200億個。
そして、身体全体では60兆個の細胞がある。
ということは、1日に発生する活性酸素の量は……

ちょっと眩暈がしてきそうな数字です(>_<)
しかし、これだけ大量の活性酸素が発生しても、
私達の身体にはこれを消去するシステムが備わっています。
逆に考えれば、
この消去システムがあるからこそ、
安心して酸素を利用できるわけでございます。

図をクリックすると拡大します
ROS-11

O2-スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)という酵素の働きで、
過酸化物である H2O2 に変えられます。
これが過酸化水素(hydrogen peroxide)です。
過酸化物(peroxide)は酸素が連なったペルオキシ基(-O-O-)を有するのが特徴で、
H2O2 の水溶液は消毒液としても利用されています。 オキシドールです

SOD
SOD(superoxide dismutase)のリボン図

ところで、この H2O2 には不対電子がありません。
ということは、ラジカルじゃないってことです。
ただし過酸化物の O-O 結合は非常に壊れやすいので、
簡単に半分に分かれます。
するとどうなりますか?
最悪の活性酸素、・OH になっちゃうでしょ?

しかも不安定な ・OH に比べて、
H2O2 はラジカルじゃないのでそこそこ安定しています。
おまけに、細胞膜を通過することもできるので始末が悪いのです。
考えようによっては、
”爆弾”を抱えながら身体の中を自由に動き回る運び屋みたいなもの。
このため、予備軍である H2O2 も活性酸素に含められます。
これを消去する酵素はいくつかありますが、
その一つがグルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)です。
この酵素によって、H2O2 は2分子の H2O に変えられます。

GPx
GPx(glutathione peroxidase)のリボン図

さあ、これで一安心!
O2- は安全な水になりました。
さて、ここまで消費された電子はいくつでしょうか?
3ヶですね。
これに酸素が O2- になる際に消費した1電子を加えれば、
あわせて4電子を消費したことになります。

もうお気づきですね。
1電子還元で生じてしまった活性酸素も、
結局は4電子還元されて無害な水に変えられます。
酸素を利用するに際しては、
こうした消去システムが整備されているのです。

ところが、万全のバックアップ体制をもってしても、
100%の安全を確保できません。
様々な理由で H2O2 がだぶつくと、
これが鉄(Fe)や銅(Cu)などの金属イオンと反応して、
とうとう恐れていた ・OH が発生します。
その反応性は元の酸素の約1000倍とも。
とにかくもの凄い酸化力で、
近くにある物質から見境なく電子を奪う、つまり酸化しちゃうのです。
これがヒドロキシラジカル(hydroxyl radical)であり、
活性酸素の中でも最も凶暴なものの一つといわれています。

残念ながら、人間といえどもこれを消去できる酵素は持ってません(+_+)
とにかく ・OH は神出鬼没で、
できたかと思えばあっという間に消えてしまう――
ひっ捕まえたくてもなす術がなく、
容赦ない攻撃にジッと耐えるしかありません。

こうして ・OH はDNAにダメージを与え、
タンパク質も変性させてしまいます。
さらに細胞膜を構成する脂質が酸化されると、
過酸化脂質(脂質ヒドロペルオキシド)に変性してしまう。
「脂質」を英語で【lipid】ということから、
その頭文字をとって LOOH と表記します。
こうなると膜タンパク質の機能が阻害されるばかりか、
動脈硬化の原因にもなると考えられています。

しかも厄介なことに、いったん脂質の酸化が始まると、
次から次に、連鎖的に LOOH が生成されてしまう――
そうなるとマズイので、
負の連鎖反応をストップしてくれるのが抗酸化物質(スカベンジャー)です。
【scavenger】とは「捕捉剤」を意味し、
広く安定剤、酸化防止剤、保存剤も含まれます。
脂質の連鎖的崩壊を押しとどめる”ハンター”の代表がビタミンEで、
これがビタミンCと連携してラジカルを捕捉してくれるのです。

しかし「スカベンジャー」なんていうとカッコイイですが、
要は自分が酸化されて盾になるということです。
わかりやすくいえば、SP(security police)みたいなもの。
凶悪な犯罪から要人を護るために、
自らが凶弾に当りに行くという悲惨なお仕事なんです。
そのおかげで、
私達が生きていられることを忘れてはなりません。

いかがですか。
これで、どなたにも活性酸素が理解できたでしょ?
えっ! わからない?
説明が下手で申し訳ございません m(__)m


生きていく上で酸素はなくてはならないものですが、
その一方で【活性酸素】という負の産物を生じてしまいます。
これを防御するために、
生命は二重三重のガードを設けています。
ところが、そこまでしても防ぎきれない――
活性酸素のダメージは老化現象そのものであり、
こんな言い方もできるでしょう……

  死へのカウントダウンを刻みながら生命は営まれる

不老不死は不可能ですが、
活性酸素のダメージを抑えることでリミットを延ばすことは可能です。
そのためには、飽食はいけません。
激しい運動もいけないし、ストレスなどはもっての外です。
全て、大量の活性酸素を発生させてしまいます。

おまけに、活性酸素でお部屋を浄化――するんですか?
オゾンに続いて ・OH まで美化され始めていますが、
危険が軽視されるのは好ましくないでしょう。
あまりにも安易に利用するのは、いかがなものかと心配です。



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