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タバコより健康に悪いストーブ

2009 - 12/05 [Sat] - 23:55

タバコが値上がりするようです。
健康のために1000円に値上げ――なんて言っていたので、
これを機に【禁煙】を覚悟していた方も多いでは?
ただしそうなると税収が減っちゃうので、
1本3円程度の小幅な値上げに落ち着きそうです。
でも本来なら、もっと大幅な値上げをして良いのかもしれません。

RNS-1

これは財務省が税制調査会に提出した説明資料で、
2005年のタバコ価格を比較したものです。
物価水準が違うので単純に価格だけで比較できませんが、
こと先進諸国の中で、
日本のタバコ価格が低いのは間違いなさそうです。
ここには紹介されていませんが、
北欧諸国はタバコ価格が高いことで有名。
ノルウェーでは1000円を超えており、
デンマークやスウェーデンも700~800円といった高価格です。
本気で国民の健康に配慮するなら、
日本ももう少し価格を引き上げるべきなのでしょう。

ただし、私は”魔女狩り”のようなことは嫌いです。
百害あって一利なし――これは正しくありません。
嫌われ者のタバコも、最初は【お薬】として広まったのをご存知ですか?

1492年のコロンブスによるアメリカ大陸到達以後、
ヨーロッパにもたらされた珍品の中にタバコが含まれていました。
フランスの駐リスボン大使であったジャン・ニコ(Jean.Nico)は、
赴任中にタバコを入手し、
その葉が偏頭痛に効くことを発見したのです。
そして、当時のフランス王妃がかの有名なカテリーナ・デ・メディチ。
彼女は偏頭痛に悩まされていましたが、
ニコが献上したタバコ葉の粉末はたちどころに症状を和らげたといいます。
いたく感激した王妃は、
ニコの名前をとってこの薬草に【nicotiana】という名前を与えました。
「ニコの草」という意味です。
時代は下って1828年、その薬効成分が解明されましたが、
これもニコの名に因んで【nicotine】と命名されたというわけです。

しかし、喫煙を常習すると話が変わってくる。
有益な作用よりも、有害な作用が上回ってしまうのです。
一般にはタールや発がん物質などが有名ですが、
実は、タバコで最も危険なのは活性酸素と考えられています。

図をクリックすると拡大します
RNS-2
「喫煙による酸化ストレスと動脈硬化」の図に加筆

これは国友勝先生(武庫川女子大)の論文から拝借した【図】ですが、
タバコの有害性が端的に表現されています。
喫煙とは要はタバコの葉を燃焼させるわけですから、
その煙には様々なオキシダントが含まれています。
それが動脈硬化を招き、あるいは肺気腫の原因となります。

煙に含まれる活性酸素にはスーパーオキシド(O2)や過酸化水素(H2O2)の他、
一酸化窒素(NO)二酸化窒素(NO2も含まれています。
これらは窒素(N)を有することから【活性酸素種(ROS)】と区別して、
最近では特に活性窒素種と呼ぶようになってきました。
英語では【Reactive Nitrogen Species】、略して RNS といいます。

【図】の左下に紹介しておきましたが、NONO2 には不対電子があります。
つまり、れっきとしたフリーラジカルというわけです。
そのため呼吸とともに吸い込まれると、
粘膜を刺激する点はオゾンと全く同じです。
様々な呼吸器系疾患の原因となることが知られていて、
喘息症状の増悪にも関与します。

ちなみに。
タバコの葉だから悪いわけじゃ~ないですよ。
他の植物を燃やしても、その煙にはオキシダントが含まれています。
野焼きが禁止されるようになったのは、
タバコが健康に悪いのと全く同じ理由からです。

もちろん、工場や車の排気ガスも宜しくありません。
これらにも NONO2 が含まれており、
それが【NOx】と総称される窒素酸化物です。
ただし NO は大気中で NO2 に酸化されるため、
環境基準は NO2 について定められています。
それによれば1時間値の1日の平均値が0.04~0.06ppmの範囲内、
あるいはそれ以下であることとされています。
要は、【0.06ppm以下】ということですね。

ただし、油断は禁物です。
この環境基準さえ護られていれば大丈夫――とはいえないようです。
アメリカの屋外基準もほぼ同じ0.053ppmですが、
これ以下の濃度でも子供の呼吸器症状を悪化させるという指摘があります。
お子さんが喘息の場合には、NO2 の濃度にくれぐれもご注意ください。

とりわけ関東地方にお住まいの方は、ちょうど今頃が要注意です。
冬は紫外線量が少なくなるので、オゾンの発生量は少なくなります。
そこで光化学スモッグは発生しませんが、
NOxの排出量そのものが減るわけじゃないでしょ?
そのため、NO2 は12月に環境基準を超える日が多いのです。
この時期に呼吸が苦しくなってゼーゼーし出したら、
それは NO2 が原因と考えて良さそうです。

そこで「健康のため」にタバコの値段を上げるというのであれば、
自動車や石油の価格も上げるべきではないでしょうか?
自動車に”厳しい”ことで有名なのがデンマークで、
この国は消費税25%に加え、さらに180%の自動車税を上乗せします。
つまり自動車を購入する際には205%もの税金を支払うわけで、
本体価格より税金の方が高いのだから驚きです。
これは特殊な例だとしても、
もっと公共交通機関にシフトするような政策誘導があっても良いように思います。

環境税も早急に導入すべきでしょう。
ガソリン価格を下げた分を環境税にシフトする――大賛成です。
先進諸国の中でタバコが安いのと同じように、
日本は環境税(炭素税)負担も軽めでございます。
タバコの値段を上げるのは大賛成といいながら、
環境税には反対というのでは筋が通りません。
空気を汚し健康を害するという点では、
自動車の排気ガスはタバコの煙となんら変わりがないのです。

しかし、悪いのはタバコとクルマだけ?
いやいや、もっと悪い奴がいるみたい。
そこで、次の【グラフ】をご覧ください。

図をクリックすると拡大します
RNS-3

青色の線は喘息受療率の推移です。
【受療率】とは人口当たりの患者数で、「人口10万対」の比率で表わしています。
これを見ると、公害が問題になった1970年代から急増しています。
そこで NO2 濃度の推移を示したのが水色の線です。
環境省では一般環境大気と自動車排出ガスを測定していますが、
ここでは濃度の高い自動車排出ガスの測定値(全国平均値)を表示しておきました。
簡単にいえば交差点や道路端での NO2 になりますが、
やはり1970年代は高濃度です。

しかし、1980年代以降はほぼ横ばいじゃありませんか?
喘息患者数の増加と相関していません。

そこで、私が注目しているのが石油ファンヒーターです。
石油ファンヒーターは、1978年、最初に三菱電機から発売されました。
その後各メーカーがこぞって追随し、
瞬く間に日本の暖房器具の主役の座に躍り出た!
どなたも一度は使ったことがあるでしょうし、
現に今でも使用している方が少なくないはずです。

ところが主要家電メーカーは、
2007年のシャープを最後に製造から全面的に撤退しています。
その理由は、健康被害が続出したからに他なりません。
中でも有名なのが、
1984年に表面化した三洋電機製石油ファンヒーターによる中毒事故です。
4人の方が死亡、41人が中毒になったとされ、
これをきっかけに不完全燃焼防止装置のJIS規格が設けられたのは有名です。

ただ残念なことに、それ以後も中毒事故は後を絶っていません。
原因は一酸化炭素(CO)です。
しかし石油ファンヒーターが排出するのは CO だけではございません。
燃焼器具の宿命で、大量の NO2 も吐き出しているのです。

RNS-4

これは2008年12月、東京都生活文化スポーツ局が発表した実験データです。
同様の商品テストは、2007年、国民生活センターからも発表されていますが、
こちらは以前紹介させていただきました。
そこで今回は、新しい東京都のデータを取り上げることにします。

【A】~【C】は石油ファンヒーター、【D】はガスファンヒーターです。
いずれの機種も、わずか15分程度の使用で0.3~0.4ppmに達します。
NO2 の室内濃度指針値はありませんが、
環境基準以下に抑えることが健康上好ましいと考えるのが普通でしょう。
そうなると石油ファンヒーターで何時間も暖房するのはちょっと危険で、
肺機能低下や慢性気管支炎などの呼吸器障害を起こす可能性を無視できません。
【C】は低NOxタイプの機種ですが、
これでも大幅な濃度低下を達成できていません。
それどころか、大差ない……

さらに問題なのは、1時間に0.5回の換気をしていても防げないという点です。
1時間に10回の換気をして、ようやく3分の1程度の汚染に低減できます。
これは一昔前の隙間風ピューピューの状態と考えてよく、
その分燃料消費量は約2倍に増加します。

  省エネを優先すれば健康を害し、健康を優先すれば省エネに逆行する

あちらを立てればこちらが立たず、
省エネと健康を両立できない不都合な暖房器具といわざるを得ません。
1時間毎に2分間、きちんきちんと窓を開けても効果なし。
確かに一時的に濃度は下がりますが、
わずか数分で窓開け前に近い濃度に回復してしまいます。

もし肺機能を損ないたくないのであれば、
高気密住宅では使うべきでない――”絶対禁止”です。
ただし一般住宅もそこそこ気密性が向上してきているので、
できれば使わないに越したことはありません。

その上で、もう一度喘息患者数の【グラフ】をご覧ください。
石油ファンヒーターが発売された1970年代後半から、
日本の喘息患者数が急増していませんか?
石油ファンヒーターが犯人――そう決め付けることはできませんが、
増加要因の一つであることは疑いの余地がありません。
NO2 も広い意味の活性酸素種の一つであり、
空気中のラジカルの濃度を上げてしまうことで、
家電メーカーは呼吸器系疾患の患者を増やす過ちを犯したといって良い。
石油ファンヒーターは、タバコ以上に有害なのです。

さて。
国友先生が喫煙の影響をまとめた【図】の中に、
ONOO という化学式が見えます。
気になっていた方もいらっしゃるでしょう。
これはペルオキシナイトライト(ペルオキシ亜硝酸イオン)というもので、
ONOO、あるいはその類似物質が、
タバコの最も重要なオキシダントであると国友先生は考えています。

実は、喫煙に限りません。
この ONOO こそが曲者。
活性窒素種による酸化とニトロ化の暴走が老化や病気の引き金――
このような見方が強まってきており、
ONOO は、大変注目されている鍵物質なんです。
脳の老化である痴呆症も、その例外ではございません。

ということで、
次回はペルオキシナイトライトを紹介いたします。



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