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嗅覚過敏、匂いビジネスに潜む危険

2010 - 06/21 [Mon] - 18:04

少し前、NHK「クローズアップ現代」を見ていてゾッとしました。
消費低迷が続く中、
これまでのように視覚や聴覚に訴えるだけでなく、
嗅覚を揺さぶって購買意欲を刺激する【匂いビジネス】が注目されてるそうです。
例えば……
カレーの特売コーナーを設けるとします。
そこにカレーの匂いを漂わせると――あら不思議。
美味しそうな匂いに食欲を刺激され、
売り上げが伸びちゃうというのです。
パチンコ屋さんでは、お客さんの滞在時間が長くなるといいます。
集中力や闘争心を高めるのでしょう。
どちらも、脳内で報酬系が刺激される結果です。
同様の効果を狙って、
学習塾でも匂いの利用が始まっているとのこと。

でもね。
匂いや香りの過剰な使用がどんな健康問題を引き起こすのか?
詳しいことは、まだ誰にもわかりません。
しかし私には――、とっても【危険な匂い】がするのです。

タバコは分煙から禁煙の方向に進んでいるのに、
匂いや香りは何の抵抗もなく室内に迎え入れられます。
一般の家庭でも、消臭剤や芳香剤の使用は珍しくないでしょう。
こういうフレグランス製品を使用した場合、
室内の空気がどうなっているのか?
以前紹介した記事をもう一度読み返してみて下さい。
こういう家に住んでいると恒常的に報酬系が刺激されるでしょうから、
これも一種のシックハウスとみなすべきです。
だって、タバコと同じじゃないですか?

さて。
前回依存症(dependence)の話を紹介しました。
依存症には依存を生じる原因があるわけですから、
それさえ取り除けばOK――そうお考えの方も多いかも。
例えば、タバコなら禁煙をすれば良い。
お酒なら禁酒をすれば良い。
それができないのは意志が弱いから……って、そんなに単純じゃ~ございません。

図をクリックすると拡大します
dependence-1

前回も紹介した図ですが、
喫煙によって依存を生じ、うつや不安を生じやすくなる――
今日はその後の話です。
果たして、禁煙したらどうなるのか?
続きを見ていくことにしましょう。

ニコチンによって報酬系が刺激されると、
脳の活動が活発化します。
すると活動を抑えようという力、つまり耐性(tolerance)が生じるので、
ニコチンの効果が弱くなる。
そこで、タバコの本数が多くなる。
するとさらに押し戻す力が強くなる……
この悪循環で依存症にはまっていくわけでしたね。

そこで、値上げも控えていることだし、
思い切って禁煙することにいたしましょう!!!
するとどうなりますか?
脳の活動を活発化させるニコチンの供給が途絶してしまうわけですから、
強化された抑制力だけが残ってしまいませんか?
これでは困ります。
そこで脳の中では、
今度は活動を活性化させようという力が生じてくるわけ。
これは耐性とは逆方向に作用しますから、
逆耐性(reverse tolerance )といいます。

それなら安心。放っておけば元に戻るんだね \(^o^)/

いえいえ。そんなに簡単に、±0 とは参りません。
逆耐性のことを「sensitization」ともいいますが、
これを日本語に訳せば、過敏現象――
一般には依存性薬物の断薬から時間が経つにしたがい、
薬物への感受性がかえって増加する反跳現象(リバウンド)を指します。
脳の活動低下から一転して、
あまりにも過剰に興奮するようになっちゃう……
しかしその兆候は、すでに断薬直後から始まっていると考えて良いようです。

依存性薬物に限らず、
タバコを止めた直後には離脱症状に悩まされます。
禁断症状ともいいますね。
ニコチンが切れてイライラし、意欲も沸いてこない。
中には、手の振るえが止まらなくなるなんていうケースもあるようです。
それに加えて、感覚が過敏になる――
音や光に敏感になり、触覚も鋭くなるといいます。
当然、匂いにも敏感になる!!!
これも「過敏現象」の一種と考えるべきです。

ただし、匂いに敏感になる――ってどういうことでしょう。
よく「鼻がイヌのように鋭くなる」なんていう表現を目にしますが、
人間の嗅覚にそれほど個人差はございません。
専門的な言葉を使えば、
匂い閾値が下がるわけではないのです。
それでは、どうして匂いに敏感になるのか?
私は、情報処理システムの問題だと理解しています。

やる気に溢れ、集中しているとき、
脳の中で匂い情報はどのように処理されるのでしょうか?
わかりやすいように、
画像処理に喩えて考えてみましょう。

図をクリックすると拡大します
dependence-3

外界の匂いを感知するセンサーである匂い受容体に始まり、
最初に匂いを伝達するのが嗅神経(第1脳神経)です。
ただし「匂いセンサー」は、
思ったほど感度が高くないということがわかってきました。
画像に喩えるならば、
全体的にぼやけていてはっきりしないのです。
そこで嗅神経では、
匂い強度に応じたコントラスト処理を行います。
どういうことかというと、
強い匂いを強調し、弱い匂いは感じないようにするわけ。

そうすると……、りんごの匂いが際立ってきたでしょ?
しかし、まだクリアーではない。
背景が邪魔です。

そこで、視床が重要になってきます。
より高次の大脳皮質に匂い情報が送られる際、
視床の背内側核(MD核)という場所を経由します。
ここから大脳皮質、具体的には眼窩前頭前野(OFC)に転送されるわけですが、
視床は単なる中継局ではありません。
大脳皮質に伝えるべき情報、つまり重要な情報と、
無視しても良い重要でない情報に選別します。
わかりやすく言えば、情報を”ふるい”にかけるわけ。

欲しいのはりんごの情報です。
他の情報は要らない。
そこで、背景はバッサリ切り捨ててしまいましょう!!!
すると……、りんごの匂いだけがキレイに浮かび上がるでしょ?

このような視床の機能を、感覚フィルターといいます。
全ての匂いを受動的に感じるわけでなく、
無意識の内に、能動的に選択しているということです。
その際に重要なのがドーパミン(dopamine)で、
視床にもドーパミン受容体(D2受容体)があることがわかってきました。
とりわけ、背内側核には多いといわれています。

ドーパミンがD2受容体に結合すると、
大脳皮質に勢いよく情報が流れ込んでいきます。
喩えてみれば、感覚フィルターの目が粗くなるようなもの。
興味深いことに、鼻にもドーパミンの受容体があります。
こうした事実から類推すると、
ドーパミンは匂い情報をコントロールしていると考えて間違いありません。

ただし、腹側被蓋野(VTA)と直接接続しているのか?
この辺りの詳細はまだ明らかになっていませんが、
報酬系の働きに密接に連動しているのは間違いないでしょう。
恐らく、摂食行動や生殖行動などに関係しているんだと思います。
そして匂いに敏感になるということは、
この感覚フィルターがスカスカになるようなものだと思って下さい。
その結果――、様々な匂いが意識に入ってきてしまうわけです。

りんごの匂いはもちろん、草や葉の青臭い匂いも感じます。
もしそこがりんご園なら、周囲にいる人たちの匂いも気になってしまう。
おじさんの吸うタバコの匂いが我慢できません。
若い女性の香水はメガトン級です。
仲の良さそうな老夫婦からは、白髪染めの匂いがする。
あの子はイチゴ味のキャンディーを舐めているみたい。
もう限界!!! 早くこの場から離れたい――
さしずめ、匂いに敏感な方はこんな風に感じているのでしょう。

こうした嗅覚過敏(hyperosmia)も、
本来は大脳皮質を刺激してやろうという必死の働きの結果です。
大前提として脳の不活性化という問題がまず存在し、
どんなに些細なことでもいいから、
あの手この手で「ご褒美」をちらつかせる。
そうやって、脳を奮い立たせようとしているんです。

しかし、”過保護”は子供をダメにする――
心配するあまりにお節介を焼きすぎると、
子供はひねくれちゃうものでしょ?
挙句の果ては、親のあり難さがわからなくなっちゃう (>_<)
脳も然り。
あまりに大量の情報を送られると、かえって混乱を来たします。
活性化も行き過ぎると、恐ろしい結末を迎える……

実は、化学物質過敏症(MCS)でも匂いに敏感になります。
そこで前々から、私は感覚フィルターに注目してきました。
このブログを愛読してくださっている方は、
恐らく「またその話か~~~」ってうんざりしてるでしょう。
そうはいっても、決定的裏づけがなかったんですが、
とうとう喉から手が出るほど欲しかったデータに出会いました
昨年の6月16日、放射線総合医学研究所から、
とても興味深いプレス発表があったんです。
これで……、私の確信は深まった!!!

嗅覚過敏は視床の感覚フィルターの機能障害

研究の概略はこんな感じ……
統合失調症患者さんの視床では、D2受容体の量が低下しています。
これを補うためにドーパミンが過剰に分泌されるので、
情報の統合に乱れを生じてしまう。
その結果、思考障害や行動障害が誘発されるのだろう――というわけです。
ここで「統合失調症」という言葉に違和感を覚えるかもしれませんが、
統合失調症でも嗅覚過敏を伴います。
発症の初期段階で、感覚が敏感になることが知られているんです。

もちろん、統合失調症と離脱症状で見られる過敏現象、
はたまた化学物質過敏症における嗅覚過敏は同じではないでしょう。
統合失調症の場合には、
脳の発達障害が根底にあると考えられています。
特に思春期における大脳皮質の発達が未熟らしい。
ただし依存症でも、ドーパミンの作用を抑制するために、
D2受容体の量が低下してるといわれている。
これをダウンレギュレーション(down-regulation)といいます。
とすれば、その反動である離脱症状では、
一転してドーパミンの作用が過剰になっているはず。

細部は違っても、共通するメカニズムがあると思うのです。
その鍵を握るのがドーパミン神経の機能異常であり、
恐らく、化学物質過敏症も同じじゃないかと睨んでいるわけ。
こうした理由から、統合失調症を知ることはとても参考になります。

というわけで、ちょっと要点を紹介しておきましょう。

1911年、スイスの精神科医 オイゲン.ブロイラー(Eugen Bleuler) は、
それまで「早発性痴呆」と呼ばれてきた病態に、
新たに【schizophrenia】という名称を提案しました。
これはギリシア語の schizo(分裂)と phren(精神)を足した造語で、
phren は英語の mind(心)に通じます。
そこで明治時代に「精神分裂病」と直訳されてしまったため、
長い間、「狂気」や「多重人格」のような誤解を招いてきました。
Bleuler が意図したのはそういう意味ではなく、
この病気の本質は連合(統合)の弛緩――ということ。
「連合」とは「連想」のようなものだと思って下さい。
それが「緩む」、つまり「分裂する」わけです。
そこで現在は、統合失調症という名称を用います。

例えば、目の前にりんごがあるとしましょう。
甘酸っぱい香りも鼻に心地よく、
「美味しそう」と食欲が沸いてくるのが一般的な思考です。
ところが、統合失調症では違う。
りんごから『白雪姫』の話を連想するかもしれません。
すると、記憶の片隅から「毒りんご」のエピソードが引き出されて、
「毒」という観念が意識に割り込んでくる。
りんごは赤いので、「血」を連想するかもしれない。
こうして、誰かが私を殺そうとしている――っていう妄想が沸いてきちゃう
思考に飛躍を生じて支離滅裂になり、
必然的に行動までおかしくなっていきます。

こうした連合弛緩が生じる原因として、
ブロードベント(Broadbent) は【フィルター理論】を唱えました。
不要な情報が意識にのぼるのを制御できない。
脳内に情報が溢れかえってしまうため、
不都合な連合が生じてしまうというのです。
一言でいえば、情報過多――
情報は多ければ良いという量の問題ではなく、
厳選すること、つまり質が問題とみえます。

しかし、脳の分子レベルのメカニズムが不明だった当時、
彼の考えは”机上の空論”と無視されました。
ところが、この仮説が見直されつつある。
統合失調症ではドーパミン過剰が原因であるという仮説が有名ですが、
視床における情報制御システムが明らかになることで、
ドーパミン仮説とフィルター理論が矛盾なく統合される可能性が出てきたんです。

chlorpromazine
1952年、鎮静剤として知られていたクロルプロマジンを、
フランスのラボリは統合失調症患者に投与してみました。
この偶然が画期的な大転換をもたらすことになります。
効果は絶大で、患者の興奮を抑制し、妄想や幻覚も緩和しました。
これが歴史上最初の抗精神病薬で、
不治の病とされ閉鎖病棟に押し込められてきた患者を解放し、
薬による治療の道を開いたのです。
1963年、その効果がD2受容体の遮断効果であることを解明したのは、
スウェーデンのノーベル賞学者、カールソンです。
彼は1958年に脳内にドーパミンを発見し、
それが神経伝達物質として機能していることを実証していました。
そして、クロルプロマジンの効果がD2受容体遮断であることから、
統合失調症はドーパミン神経の過剰な活動が原因であると推測したのです。
これが、有名なドーパミン仮説の出発点となります。

視床のフィルター機能がおかしくなってしまうと、
無秩序で過剰な感覚情報が前頭前野に雪崩れ込んでしまいます。
おかげで前頭前野の活動が異常に高まり、
こうした感覚の情報過多が行き過ぎると統合失調症の症状を呈する――
過覚醒によって物足りなくなり、
片っ端から”保存されている情報”まで引っ張り出し始める。
こうして現実と記憶がごちゃ混ぜになると、
幻覚や幻聴を生じることとなります。

化学物質過敏症になるとパニック(panic)を起こしやすいのですが、
これも嗅覚過敏が原因ではないでしょうか?
一方では、化学物質に対する恐怖症(phobia)、
つまり、ケモフォビア(chemophobia)だとする仮説もありますが、
それは正しくないでしょう。
化学物質を感知する嗅覚機能に異常を来たし、
匂い情報が氾濫する結果、
脳が混乱してしまうと考える方が妥当だと思います。

確かに、「化学物質」に必要以上の恐怖感を抱き、
中には条件反射でパニックになる方がいるのも事実です。
そういうケースとの峻別は非常に難しいのですが、
自分が感じている【外界】と他人が感じている【外界】が、
いつも同じとは限らない――
そのことを知らずに最初から「気のせい」で片付けてしまうと、
大きな危険をみすみす見逃すことになります。

脳の活性化も度を越すと、
かえって不都合が生じることをご理解いただけましたか?
過ぎたるは及ばざるが如し――という好例でございます。
匂いに敏感になる、そう聞いてもたいした問題じゃないと思うかもしれませんが、
実は、脳の中に異常が起こっているサイン――なんです。
最近では、匂いの感じ方で脳機能をチェックする試みも始まっているほどで、
匂い過敏は脳に過大な負担をかけ続けます。
その結果、さらに深刻な問題が生じるかも……
ということで、この続きは 次回 お話しすることにしましょう。

最後に、「クローズアップ現代」の続きやいかに?

番組中、小田切真先生(常葉学園大)の実験が紹介されていました。
小学生にチューリップの香りをかいでもらいます。
でも、あらかじめ仕掛けがしてあって、
1本は自然のままのチューリップ、
もう1本には合成香料が吹きかけられています。
さて、子供たちの反応は……

子供たちにどちらが好きか投票してもらうと、
合成香料なし(4票)、合成香料あり(16票)――
合成香料付きのチューリップが、大差で子供たちの支持を獲得しました。
チューリップの代わりにイチゴで試してみても、
結果はほぼ同じでした(6票14票)。
これは何を意味するのか?

小田切先生はこう解説していました。
人工的な香りに日頃慣れ親しんでいる子供は、
自然の複雑な香りをかぎ分けることができず、
単純な人工の香りを好むようになっているのだろう――と。
そこで番組は、
自然の香りを大切にすべきという意見を紹介して終わりました。

ただし、自然の香りならいくらでも良いのか?
そういうわけではないんです。
私は匂い強度が問題なんじゃないかと感じました。
現代の子供たちは、強い刺激がないと匂いがわからない。
つまり、嗅覚が鈍感になっているのではないか?
子供たちの将来が心配になってしまいました。

このとき思い出したのが、海外の研究報告。
うつ状態の女性は嗅覚が鈍くなっていて、
香水をたくさんつける傾向がある――そうです。
恐らく、強い匂いで本能的に脳を刺激しているのでしょう。
アルツハイマー病でも嗅覚鈍磨になることが知られています。

ただ注意していただきたいのは、
【鈍磨】から【過敏】に転じるケースもあるっていうこと。
一見すると全く異質のように思うかもしれませんが、
実は同じコインの表と裏の関係にあります。
共通するのは脳の機能異常であり、
耐性から逆耐性に転じるのと同じことです。
そのことが、みなさんにはわかっていただけます……よね?


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