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日本が自殺大国になった理由

2010 - 11/03 [Wed] - 15:48

急に寒くなりました。
慌てて蓄熱暖房機の運転を開始――
おかげで室温は22℃、家の中はポカポカ陽気です。
そういえば、今日は「文化の日」らしい。 私は仕事です(=_=)
それなら、ちょっとアカデミックに参りましょう。

さて……
幕末から明治にかけてたくさんの外国人が日本にやってきますが、
彼らの残した記録には大変興味深い指摘があります。
お世辞抜きで天国-paradise-のような国だと絶賛し、
口を揃えて、日本人は幸福で満ち足りていると驚嘆しているのです。

1876年に来日して英語を教えたディクソン(J.M.Dixon)は、
東京の庶民の様子を次のように描写しています
 
  彼らは生活の厳しい現実に対して、ヨーロッパ人ほど敏感ではないらしい。
  西洋の群集によく見かける心労にひしがれた顔つきなど全く見られない。
  頭をまるめた老婆からきやっきゃっと笑っている赤児にいたるまで、
  彼ら群衆はにこやかに満ち足りている。


日本人の明るさはよほど印象深かった様子で、
同じような印象を多くの外国人が口にしています。
 
  この民族は笑い上戸で心の底まで陽気である(L.Beauvoir)  
  日本人ほど愉快になり易い人種はほとんどあるまい(R.Lindau)


笑い声に満ちた国――、外国人は度肝を抜かれたらしい。
そりゃそうでしょ!!!
前回紹介したように、日本人とヨーロッパ人では ALDH2 が違います。
そのおかげで日本人は脳内のドーパミン濃度が高いのです。
だから、たとえ苦しくっても前向きに生きていける――
私達の祖先は、極寒のシベリアでも希望を失わずに逞しく生き抜きました。
日本人にはその血が脈々と流れております。

ところが、最近はどうも様子が違ってきたのかも……
そこで次のグラフをご覧ください。

図をクリックすると拡大します
suicide-1

これは主要先進国(G8)の自殺死亡率を比較したものです。
【自殺死亡率】とは人口10万人あたりの自殺者数で、
欧米諸国に比べて日本の自殺死亡率の高さが際立っています。
ソ連邦崩壊後の混乱期にあるロシアの特殊事情を考えれば、
先進国中、日本は最も自殺の多い国――
そういわれても仕方ございません。 (+_+)
かつての、明るく満ち足りた国民の面影はどこにもありません。

どうしてこんなことになってしまったのか?
今日はデータを駆使して自殺(suicide)を考えてみましょう。 

それでは、本題の始まり。
まず最初に、厚生労働省の人口動態統計によって、
日本の自殺者数の推移を見てみましょう。

図をクリックすると拡大します
suicide-2

戦後の自殺者数の推移には3つのピークがあります。
最初のピークは戦後の混乱期で、
自殺者数ははじめて2万人を突破します。
高度経済成長の開始とともに自殺者は減少しますが、
石油危機をきっかけに再び増加に転じる。
そして1985年のプラザ合意による円高ドル安によって輸出産業が大打撃を蒙ると、
自殺者数は第2のピークを迎えます。
こうした円高不況を打開すべく自民党政権は超低金利政策を打ち出し、
日本は空前のバブル景気に沸きかえったわけですね。
懐かしいですね~~~、覚えてますか?

しかし、”泡”は呆気なくはじけました。
1990年代、日本は平成不況に突入し、
いつまでも負の遺産に苦しめられることになる。
不良債権による金融不安により、
1997年には山一證券が自主廃業、拓銀も経営破綻、
足利銀行の株価が1円に暴落したのも同じ年の事だったような……
銀行がこければ会社もこけるわけでして、
世の中には倒産やリストラの嵐が吹き荒れました。
その影響で1998年に自殺者は一気に3万人を突破し、
この第3のピークが今日まで続いているわけです。

最新の2008年(平成20)のデータでは自殺者の総数は30,229人。
内訳は男性が21,546人、女性が8,683人となっています。
そう聞いてもピンときませんか?
それならこう言い換えましょう。
1日に82人が自殺し、
日本のどこかで17~18分ごとに誰かが死を選んでいる――
これが経済大国日本の悲しい現実です。

こうした自殺者数の推移を概観すると、
自殺と景気動向に密接な繋がりがあるように思えます。
つまり、不況になると自殺者が増える――
「日本における自殺の精密分析」(1999年)という論文でも、
景気変動と自殺には相関が見られ、
不況で自殺者数は約30%増加すると分析しております。

ただし論文では、
景気依存性よりも重要な点として年齢依存性を指摘しています。
児童や若者の自殺が社会の注目を集めますが、
実際には、自殺者は中高年の方が圧倒的に多いのです。
ここで思い出していただきたいのですが、
ドーパミンを分解する MAO という酵素は40歳代から活性化します。
そのため、加齢とともに脳内のドーパミン濃度は低下する。
こうした変化が自殺の年齢依存性に寄与してしまうのでしょう。

そして、1990年代後半には団塊世代が50歳を迎えます。
つまり自殺好発年齢に突入したわけで、
このことが自殺者急増の根本的な原因――
論文ではそう結論しています。
もしそうであるならば、
たとえ経済が好転しても自殺問題は解消されません。
日本は世界一の長寿国になりましたが、
皮肉なことに、
超高齢化社会になるほど自殺者も増えるということらしい。

いかがですか?
日本が自殺大国になった原因は高齢化不況みたいです。
ご納得いただけたでしょうか。

確かにこの指摘はごもっともなんですが、
実は、私はこれだけで納得できない…… (?_?)
考えてもみてください。
苦しくなればすぐ死を選ぶほど、人間は弱い生き物ですか?
生活が苦しくても、逞しく生きている人はたくさんいます。
たとえお年を召しても、活力に満ちた若々しい方もたくさんいる。
冒頭のエピソードから推測すると、
かつての日本は、むしろそういう方々に満ち溢れていました。
そこで、次のグラフをご覧ください。

図をクリックすると拡大します
suicide-3

これは日本とアメリカの年齢別自殺死亡率(男性)を比較したものです。
アメリカでは年齢が高くなるほど自殺死亡率も高くなっており、
他の欧米諸国でもほぼ同じ傾向だといいます。
なるほど、これなら年齢依存性で上手く説明できそう。
ただし、日本の場合はちょっと違う。
50歳代後半をピークにして、40歳~60歳が膨らんでいます。
単純に、高齢化によって自殺大国になった――で終わっては不十分なのでは?

私は自殺も立派な”病気”だと思うのです。
つまり、心の病(psychosis)というわけ。
日本の自殺者急増を理解するには、
精神医学的観点からの分析が不可欠なのではないでしょうか?
そこで、心の病について考えることにしましょう。
世界保健機関(WHO)の「自殺とこころの病」(2002年)によれば、
自殺と心の病の関係で最も多いのがうつ病(depression)だとされています。

suicide-4

厚生労働省の患者調査によれば、
日本のうつ病と躁うつ病患者の数はここ10年間で倍増しています。
1996年の43万人が、2008年には104万人になってる。
受診率の低さを考慮すれば、
実際の患者数はもっと膨大な数になるでしょう。
もともと几帳面で真面目な方が多いこともあって、
日本人はうつ病になりやすい――
そう紹介しているサイトも見かけるのですが、
実際は違います。

心の病の国際比較として、現在、最も信頼性が高いのが、
世界精神保健調査(World Mental Health Survey)というもの。
WHOとハーバード大学が中心になって実施された大規模な国際共同研究で、
その一環として日本でも調査が実施されました。
それが「こころの健康についての疫学調査」(2002年~2003年)です。

調査の対象となったのはうつ病を含む気分障害と、
パニック障害や恐怖症、PTSDなどの不安障害
そして物質関連障害の3つです。
この調査からはじき出されたデータの中から、
気分障害の【予想生涯罹患リスク】を主要先進国の自殺死亡率に重ねてみましょう。
ちなみに【予想生涯罹患リスク】とは、
全人口の内で65歳までに経験すると予想される者の割合を意味します。

図をクリックすると拡大します
suicide-5

一目でわかるように、
アメリカとフランスのリスクが30%を超えて際立っています。
3人に1人は生涯に一度は気分障害を経験する――恐ろしい数字です。
それに比べ、ドイツやイタリアのリスクは半分程度ですが、
日本のリスクはそれよりもさらに低くありませんか?
日本人はうつ病になりにくい――
これが科学的な調査で明らかになった事実です。

日本のうつ病患者は欧米より少ないんです。
こうした違いの鍵を握っているのが、
ALDH2 だと私は推測しています。
新モンゴロイドの系譜を引く日本人はドーパミン濃度が高く、
脳の活動も活発なのではないでしょうか?
パーキンソン病の有病率を人口10万対で比較しても、
日本の100~150人に対して欧米は2倍の200~300人といわれています。
日本人の脳はドーパミンを効率的に利用できる!!!
だからこそ、うつ病にもなりにくいのでしょう。
たとえ人生が苦しくても、
笑顔を絶やさずに前向きに生きていくことができるんです。

それなのに、どうして自殺者が多くなったのか――
そこで私が注目しているのが物質関連障害(substance-related disorder)です。
これは、本来体内に存在しない化学物質の摂取により、
脳に影響が及んで生じる精神障害の総称です。
最も代表的なのが覚醒剤や麻薬などの薬物障害ですが、
お酒、つまりアルコール(エタノール)も原因物質の一つ。
自殺とうつ病の関係は有名ですが、
うつ病以外では物質関連障害との関係もとても強い。
先ほどのWHOの報告でも、
自殺者全体の17.1%がアルコール依存症を患っております。

アルコール依存症とうつ病は高い頻度で合併することも知られています。
アメリカにおける大規模な疫学調査では、
アルコール依存症患者の約30%がうつ病を発症しており、
うつ病になるリスクはそうでない方の4倍ほどになることがわかりました。
自殺の危険性は6倍も高くなり、
自殺者の3人に1人からアルコールが検出されるそうです。
つまり、自殺する前にお酒を飲んでいたってこと。

日本の調査でも同様の事実が確認されており、
自殺例全体のアルコール検出率は32.8%に及ぶといいます。
うつ病、アルコール依存症、自殺は三つ子の関係なんです。
もちろん。
飲酒していないときでも自殺にはしる傾向が高まります。
こうした知識を踏まえた上で、次のグラフを見てみましょう。

図をクリックすると拡大します
suicide-6

高度経済成長とともに日本のアルコール消費量は上昇し、
1990年代にピークを迎えます。
これに平行して、【大量飲酒者】も増えてるでしょ?
【大量飲酒者】とは毎日、150mℓ以上のアルコールを摂取する方です。
日本酒に換算すれば5合半、ビールなら6本程度とお考えください。
こういう方はアルコール依存症と考えてほぼ間違いない。

ライト感覚の様々なアルコール飲料も発売され、
日本では身近な飲み物になっている感があります。
しかし欧米では政策的な酒税の引き上げや健康教育の推進で、
飲酒習慣の抑制に努めてきました。
人口1人あたりのアルコール消費量を比較すると、
フランスでは1977年の16.4ℓを、2003年には9.3ℓまで減少させています。
ほぼ半分に減らしたわけ。
フランス人は健康のためにワインを飲んだりしていません!!!
アメリカでさえ20%近く削減しています(8.3ℓ→6.8ℓ)。

これに反して、唯一、日本では、
約30%もアルコール消費量が増加しているんです。
それでも欧米に比較すれば日本の消費量は少なく、
アルコール依存症の患者も決して多いわけではございません。
ただし。
これはあくまでも欧米基準で考えた場合のお話……
日本人は ALDH2 の活性が低い方が多いことを忘れちゃいけない。
本来なら強みとなるこの遺伝的特徴が、
ことアルコール摂取の場合には弱点になってしまうのです。
より少ない量でアルコール依存症になってしまう――
本来なら、この点がもっと周知徹底されるべきなのに、
このままお酒を野放しにしたらどうなるのか?
最後のグラフを見ながら、じっくりとお考えください。

図をクリックすると拡大します
suicide-7

日本の男性の自殺死亡率に飲酒習慣のある者(男性)の割合を重ねてみました。
統計上で【飲酒習慣のある者】とは、
週に3日以上、かつ1日1合以上飲酒する者を意味しています。
つまり、1週間に3合以上、ビールなら大瓶3本以上ってわけ。
すると40歳代~60歳代の男性のほぼ2人に1人に飲酒習慣があり、
この年齢層、つまり中高年男性ほどお酒を飲んでいることがわかります。
そして自殺死亡率も中高年男性が最も高い!!!
この一致を偶然と思うか必然と考えるか――
あなたはどちらでしょうか?

仕事が上手くいかない。
仕事がきつい。
会社が倒産した。
失業した――
あるいは、歳をとって体力が衰え、
疲れやすく、
身体に激痛が走る。
挙句の果てに病気になった――

どちらも、お辛いことでしょう。
しかしだからといって、
ストレスから逃れるために、酒浸りになるのはお止めになる方が良い。
最悪の結果を招きかねません。
むしろ苦しいときに重要なのは、
家族や仲間、あるいは地域のサポートです。

最後に。
「文化の日」ですから、もう一つグラフを紹介しましょう。
国民生活センターが集約した、
全国のシックハウス(sick house)の危害発生件数の推移です。

図をクリックすると拡大します
suicide-8

日本の住宅は1990年代から高気密・高断熱化を推し進めます。
その結果、室内空気汚染が問題となり、
シックハウスが社会問題化したといわれています。
でも本当の問題は、
計画換気という概念を置き去りにしたことでした。

原因物質としてはホルムアルデヒドが大きく取り上げられ、
それだけが原因と勘違いしている方も多いようです。
しかし、むしろトルエン(toluene)を筆頭とする有機溶剤にこそ注意を払うべき――
私はそう考えています。
というのも……
有機溶剤とは簡単にいえば”シンナー”のこと。
それでおわかりのように、
トルエンも物質関連障害の原因物質の一つだからです。

奇しくも、シックハウスもまた1990年代に急増しています。
その事実と自殺者数増加の因果関係を検証した研究は、
残念ながら見当たりません。
でも、シックハウスは”白”なんだろうか?
もちろん、それだけが原因でないことはいうまでもありませんが、
増悪因子として作用しているのではないか?
限りなく”黒”に近い”灰色”――
私にはそんな気がしてなりません。

仕事で扱っていたトルエンが原因で化学物質過敏症(MCS)になった妻が、
大きく包丁を振り上げて、
「てめぇ、ぶっ殺してやる!」と叫んだ恐ろしい体験は、
私の脳裏から消え去りません。
おとなしく物静かで平凡な女性を、
目に見えないトルエンは鬼のように変えてしまうのです。

国によるシックハウス対策は、
2003年の『改正建築基準法』に至ります。
そのポイントは建材の低ホルム化で、それなりの効果があったのは確かです。
実際、シックハウス危害発生件数の増加も止まっていますが、
それでも高い水準で横ばい状態を続けていませんか?
というのも、
住宅の新築やリフォームをきっかけとするケースばかりでなく、
家具類や害虫駆除をきっかけとするケースが増加しているからです。
2001年を例にとれば、
318件のうち約40%は家具類や害虫駆除関連です。
特に、家具に関する相談件数が増えているといいます。

こうしたシックハウスを防ぐには建材の低ホルム化は無力であり、
24時間、汚染空気を新鮮な空気に入れ替えるのが効果的です。
つまり、計画換気はゼッタイに標準化しなければならない――
もちろん『改正建築基準法』でも換気装置を義務化していますが、
換気装置が付いていれば計画換気というわけではございません。
実際には、計画換気には程遠い代物が多すぎます。

日本の家はもっと真剣に換気を考えなければいけない!!!
もし努力を怠った場合には……
悲しいことですが、
私は日本の未来を懸念せざるを得ません。
シックハウスに生まれた子供は、
赤ん坊のときから”シンナー”を吸い続け、
自殺者はより低年齢層に裾野を広げていく――
そんな事になってからでは、手遅れだとは思いませんか?



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