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迷走するアセトアルデヒドの指針値-(2)

2009 - 01/22 [Thu] - 11:40

昨日に引き続き、アセトアルデヒドの指針値を考えてみましょう。
指針値は間違ってるの、それとも正しいの?
今日はちょっと”ややこしい”お話となります。

”混乱”の発端は、WHOの『空気質ガイドライン』に誤りが発覚したという報道――
では、そもそもどう書かれているのか現物をチェックしてみましょう!

図をクリックすると拡大します
空気質ガイドライン
日本語への翻訳は私が行っていますので、
翻訳ミスがあるかもしれません(>_<) その節はご容赦を

実際には2つの”数字”が掲げられています

【ヒトへの刺激性】という観点からの許容濃度は2000μg/㎥(2mg/㎥)です

これは1946年にSilvermanらがボランティア12名に行った実験を根拠にしています。
ホルムアルデヒドも【ヒトへの刺激性】を根拠にしていましたから、
こちらの数字を用いる方が”整合性”があるのかもしれません。

ただしアセトアルデヒドが人の健康に及ぼすデータは不足しており、
ホルムアルデヒドに関する研究ほど信頼性がありません。
そこで動物実験から導き出される許容濃度も紹介しています。

【ラットの鼻粘膜の変性】という観点からの許容濃度は50μg/㎥です

こちらは1986年にAppelmanらがラットを使って行った実験を根拠にしています。
実験では、0、270、900mg/㎥のアセトルデヒドにそれぞれ暴露させています。
そして、900mg/㎥を暴露させたラット群に鼻粘膜の過形成が見いだされました。
ということは、270mg/㎥なら安全――といえるわけ。
そこで、NOEL=275mg/㎥となります。

なんで【270】と【275】っていうふうに違っているのか?
恐らく、ppmをmg/㎥に換算する際の違いなんでしょう……


【NOEL】は実験動物にいかなる影響も生じない上限の量を意味し、
「無影響量」と訳されます。
これと似た【NOAEL】、つまり「無毒性量」という用語もありますが、
両者が同義語として用いられる場合もあります。

許容濃度の算出

動物実験のデータをそのまま人間にあてはめるわけにはいきません。
そこで不確実係数が用いられます。

動物とヒトの種差による不確実性→→→10
個人差による不確実性→→→10
実験期間が4週間と短いことの不確実性→→→10

ここでは合計1000という不確実係数が使用されます。
そこであとは計算するだけ……

275mg/㎥×1/1000=0.275mg/㎥(約300μg/㎥)

ここであれってなっちゃうわけ!

50μg/㎥っていう数字はどっから出てきたの(?_?)

こりゃ出典とされている『環境保健クライテリア167』も調べなくっちゃ! φ(..)どれどれ

『環境保健クライテリア(EHC)』とは

化学物質が人の健康や生態系に及ぼす影響のリスク評価書です。
国際化学物質安全性計画(IPCS)が中心となって作成され、
アセトアルデヒドに関する『EHC167』は1995年に公表されました。
IPCSの運営は当初、世界保健機関(WHO)があたりましたが、
現在では国連環境計画(UNEP)、国際労働機関(ILO)も参加しています。

許容濃度はどう書かれている?

該当箇所を引用してみましょう。

①ヒトにおける刺激性のデータに基づき、許容し得る濃度として2mg/㎥が推定された。アセトアルデヒドによる腫瘍誘発のメカニズムは十分には研究されていないため、この特性についての指針として、②不確定要素によるげっ歯類の気道刺激性の作用濃度の分割に基づく許容濃度の設定と、③線型外挿に基づく生涯がんリスクの推算という2種類のアプローチが適用された。これらより、②許容濃度は0.3mg/㎥③生涯リスクの1/100000の増加に相当する濃度は11~65μg/㎥と算定された。

わかりやすいように私が引いた下線部③の部分は、
発がん性に係るリスク評価なので無視して下さい。
今回のお話に関係するのは下線部の①と②です。

下線部①は【ヒトへの刺激性】の観点からの許容濃度。
2mg/㎥と書いてありますから、『空気質ガイドライン』と同じですね。
問題は下線部②……
こちらが【ラットの鼻粘膜の変性】という観点からの許容濃度に関する記述ですが、
さてどう書かれていますか?

許容濃度は0.3mg/㎥

これで”合点”がいった?

な~んだ、やっぱり300μg/㎥で良かったんだ~ ホッ

ということは……許容濃度=50μg/㎥っていうのは単純なミス?
でも、WHOともあろう国際機関がそんな初歩的間違いをするの?
そこで最後に、日本の室内濃度の指針値をみてみましょう。
策定作業はシックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会によって進められ、
『室内空気汚染に係るガイドライン』で公表されています。

実は『空気質ガイドライン』と同じ

実際に『室内空気汚染に係るガイドライン』に目を通すと、
意外なことがわかります。
「指針値は日本独自のもの」といいながら、
実は『空気質ガイドライン』を念頭に置いていることは明らかです。

最も安全サイドにたった数値が得られるデータ

まず次のような記述があります。

科学的にみて最も安全サイドにたった数値が得られるデータを採用することとした。

これは『空気質ガイドライン』に2つの許容濃度が示されていることを意識し、
安全性への配慮を最優先すると”宣言”しているわけです。
つまり、より厳しい【ラットの鼻粘膜の変性】という観点から算出される数値を用います。

断続曝露から連続曝露への補正

当然、指針値算出の根拠にしている実験も同じーーー
Appelmanらの実験で得られるNOEL=270mg/㎥から【耐容濃度】が求められています。
でも不思議……

それなら、なんで”答え”が違うの(?_?)

ここに秘密を解く鍵があります。
Appelmanらの実験は、6時間/日、5日/週という断続曝露実験でした。
そこでこれを24時間/日、7日/週という連続曝露に”補正”します。

270μg/㎥×1/1000×6/24×5/7=0.048mg/㎥(48μg/㎥)

どう? 指針値=48μg/㎥っていう数字がちゃ~んと出てきます \(^o^)/ヤッター

ただ信用するのはまだ早い!
『空気質ガイドライン』の数字に近づけるため、
上手い具合に”調整”したんじゃないか――って疑う人がいるかもしれません。

しかしこのような補正は科学的に誤りではなく、
実験の”限界”を補うためにしばしば行われます。
あくまで私の個人的な推測ですが、
【50μg/㎥】という数字も新たに同じ補正を行った結果ではないでしょうか。
いつまで待っても『空気質ガイドライン』の訂正がないのはそのせいでは?

ということは……

「50μg/㎥は間違い」というのが間違い

むしろ『EHC167』の300μg/㎥を”訂正”する方が理に叶っているように感じます。

厚生労働省……、というか研究者たちも同様に感じているのでしょう。
『空気質ガイドライン』の正式な訂正を待たずに”動いた”国土交通省と違い、
室内濃度の指針値を変更しない方針といいます。

お役所同士の意地の張り合いですか(=_=)

事実上”2つの基準”が存在して混乱するのは誰か、よ~く考えて欲しいものです。
ただね~
こうした指針値の迷走には、
どうも、もう一つのお役所が”鍵”を握ってるみたい!!!

指針値をどうするかは、科学的に考えて決着をつけるべきこと。
私がむしろ問題だと考えるのは、無理やり”科学”を捻じ曲げかねない問題です。
”迷走”の舞台裏を知ったら、きっとへぇ~って驚きますよ。



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